「2019年度マカオエコフレンドリーホテルアワード」過去最多の31軒が受賞

 マカオ政府環境保護局(DSPA)は6月15日、同局が主催する2019年度「マカオエコフレンドリーホテルアワード」の審査が終了し、2007年の創設以来最多となる31ホテルがアワードを獲得したと発表。

 DSPAでは、各受賞ホテルにおいて資源ゴミのリサイクル、食品廃棄物管理、エネルギー資源保護などの領域で顕著な改善があったと評価。また、一部ホテルが先進技術の導入による持続的な環境パフォーマンス改善策を講じたことを挙げた。

 最高となる金賞に輝いたのはバンヤンツリーマカオ、コンラッドマカオ、マカオロンドナーホテル(旧ホリデイインマカオ・コタイストリップ)、シェラトングランドマカオ、セントレジスマカオ、MGMマカオ、JWマリオットホテルマカオ、リッツカールトンマカオのいずれも統合型リゾート(IR)併設の8軒で、前年から5軒増。このほか、銀賞が11軒、銅賞が3軒、優良賞が2軒、エコノミーホテル対象のエコアワードと基礎施策証書が2軒ずつ。

 マカオエコフレンドリーホテルアワードの賞の有効期間は3年間。現時点(2017〜2019年度)でマカオのホテル総数の半数にあたる56軒がアワードを保持している状態という。マカオ唯一の日系ホテルとなるホテルオークラマカオもそのひとつで、2018年度に金賞を獲得している。

 なお、アワードを保持している56軒のうち約75%が食品廃棄物のリサイクルに取り組み、およそ半数が自前の食品廃棄物処理機を導入済み。累計リサイクル量は6500トン超に達したとのこと。全受賞ホテルで使用済みの紙、ペットボトル、アルミ缶、ガラスボトル、電池といった資源ごみのリサイクルを行い、2019年の総回収量は前年から26%増の8300万トン超に達した。また、約26%のホテルが送迎用シャトルバスをガソリン車から電動車に切り替えたいう。このほか、2012年と2019年の比較で、1客室あたり平均電力使用量は37%減、水の使用量は30%減となり、業界における積極的なエコ推進の持続状況が伺えるとした。

マカオのホテル業界における先進技術の導入による環境パフォーマンス向上の例(写真:DSPA)

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