マカオのカジノ運営6社の全従業員に占める海外労働者の割合は3割未満に…上級管理職のマカオ人比率は政府目標上回る

 マカオの総人口約68万人に占める海外労働者(中国本土、香港、台湾を含む)の比率は約3割。近年、海外労働者数は右肩上がりの上昇を続けてきたが、今年に入って以降はコロナ禍で減少に転じた。

 このほど、マカオ政府労工局は呉國昌立法議員からの「マカオ政府とコンセッションを締結してカジノ施設を運営する6社の全従業員に占める海外労働者の割合が3割を超えているのではないか(昨年内に31.8%に達したと指摘)、また政府は6社に対して25〜30%水準に戻すよう促すのか」とする質問に対して書面で回答した。

 労工局がカジノ監理部門にあたる博彩監察協調局と相談の上で回答したとする内容によれば、今年(2020年)5月末におけるカジノ運営6社及び傘下企業における海外労働者数(建設要員は含まず)は前年末から1649人減の11万6368人で、全従業員に占める海外労働者の比率は28.8%だったとのこと。

 また、今年5月末時点のカジノ運営6社の上級管理職の総数は1万0077人で、このうちマカオ人(「マカオ居民IDカード」保有者)が87.8%を占め、政府が目標とする85%を上回っている状況という。

 このほか、カジノディーラー職及びピットボス(ピットと呼ばれる複数のゲーミングテーブルで構成されるエリアのマネージャー職)の2職種についてはマカオ人に限定し、海外労働者に従事させないとする従来の立場は不変とした。

 労工局では、マカオ全体の利益に基づいてカジノ各社の海外労働者数をコントロールしていること強調した上、マカオ人の雇用と正当な権益を保護し、企業の正常な運営をサポートするために適切な数の海外労働者を提供する考えを示した。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区の風景(資料)=2020年7月本紙撮影

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