マカオの銀行における国際業務割合が2四半期ぶり拡大…20年第3四半期

 マカオ金融管理局は11月17日、今年第3四半期(2020年7〜9月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 今年9月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は今年6月末から0.3ポイント上昇の85.8%で、2四半期ぶりに拡大。国際負債の割合は横ばいの82.6%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。今年9月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合はそれぞれ0.7%と0.6%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は34.2%、48.0%、12.3%、4.8%、国際負債に占める割合は39.8%、44.5%、10.6%、4.4%。

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、今年6月末から1.2%、前年の同じ時期から13.1%のそれぞれ増となる1兆8975億マカオパタカ(日本円換算:約24兆8616億円)。このうち、対外資産は前年の同じ時期から11.3%増の1兆4142億マカオパタカ(約18兆5293億円)、マカオにおける外貨資産は18.9%増の4832億マカオパタカ(約6兆3310億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは15.8%増の6589億マカオパタカ(約8兆6331億円)。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

 今年9月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、今年6月末から0.9%、前年の同じ時期から13.6%のそれぞれ増となる1兆8277億マカオパタカ(約23兆9471億円)。このうち、対外負債は前年の同じ時期から17.0%増となる9807億マカオパタカ(約12兆8494億円)、マカオにおける外貨負債は9.9%増の8469億マカオパタカ(約11兆0963億円)。マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)及びマカオ特別行政区政府による各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、今年9月末における残高は前年の同じ時期から2.4%増の7046億マカオパタカ(約9兆2319億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジア及びヨーロッパに分布している。今年9月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合が37.2%、28.1%を占め、ドイツ及びポルトガルは1.2%及び1.0%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が1.5%及び7.7%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は44.7%及び27.4%、英国及びフランスが4.9%及び3.1%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.8%、8.2%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

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