マカオの20年3QのMICE開催件数8割減…2Qからは回復傾向もコロナ禍で厳しい状況続く

 マカオ政府統計調査局は11月26日、今年第3四半期(2020年7〜9月)にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計を公表。

 今年第3四半期のMICE開催件数は前年の同じ時期から81.5%減(278件減)の63件、参加・入場人数についても49.0%減の29.7万人(延べ、以下同)にとどまった。

 マイナス要因として、新型コロナウイルス感染症の世界的流行によるイベントの規模縮小、延期、中止が相次いだことが挙げられる。マカオの流行状況は第3四半期には落ち着いており、今年第2四半期との比較ではMICE開催件数が25件増、参加・入場者数は12.8倍となり、回復傾向がうかがえる。

 今年第3四半期のコンベンション(会議)の開催件数は267件減の53件、参加者数は93.9%減の3428人。このうち、4時間以下の会議が38件で、参加者数は71.8%減の2489人。会議全体の平均開催期間は前年同時期から0.8日短い0.7日、使用会場総面積は92.8%縮小の1.7万平米。

 エキジビションは7件減の10件で、いずれも民間主催のもの。入場者数は44.1%減の29.4万人。エキジビション全体の平均開催期間は前年同時期から0.1日延びて3.6日、使用会場総面積は34.7%縮小の4.0万平米。

 インセンティブ活動は2四半期連続でゼロだった。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

 今年第3四半期に開催された10件のエキジビションの主催者提供資料によれば、売上合計は764万マカオパタカ(日本円換算:約9995万円)、経費合計は799万マカオパタカ(約1億0453万円)。売上の内訳はブース出展者からの賃料が84.5%、残りは政府及びその他機関による補助金。経費の内訳は宣伝・PR費が34.7%、設営費が34.3%。売上から経費と政府及びその他機関による補助を除いた損益は153万マカオパタカ(約2002万円)の赤字だった。

 今年第3四半期のエキジビション出展社数は831で、94.7%が地元マカオからだった。549の出展者から回答を得たアンケート調査結果によれば、売上の93.1%が商品販売によるもので、支出の67.7%をブース賃料、16.9%をブース設営費が占めたという。

 今年1〜9月累計のMICE開催件数は前年の同じ時期から860件減の215件、参加・入場人数は68.6%減の39.9万人。

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