マカオ、新手の危険ドラッグがネット上に出回る…警察当局が注意呼びかけ
- 2020/12/9 10:01
- 社会・政治
マカオ司法警察局は12月8日、同局によるインターネットパトロールのほか、市民からの問い合わせなどを通じて、複数のSNS(ソーシャルネットワーキング)サイト上で幻覚や忘我効果を謳う「啪啪粉(PAPA粉)」なる薬物が販売されている状況を認知し、捜査を進めていると発表。
司法警察局による情報分析と税関との合同調査を経て、11月16日に市内複数箇所で「啪啪粉」の小包を受け取ったマカオ人の男性3人を特定。3つの小包の中からそれぞれ0.5グラムの白色の粉末の入った小型カプセル8個と謎の液体の入ったガラス瓶1本が見つかった。司法警察局がこれらに対する成分分析調査を実施したところ、マカオのいわゆる「禁毒法」の規制対象となる物質は検出されなかったという。
同時に、司法警察局が警務合同メカニズムを通じて、中国広東省珠海市の警察当局に事件を通知。珠海市警察当局でも「啪啪粉」の入った小包1個を検査したが、初歩結果では中国の禁毒法の規制対象となる物質ではなく、ホウ酸類物質の「ホウ酸トリエタノールアミン」のみが検出されたとのこと。この物質は機械、冶金、石油化学、建築などの産業で広く使用されているものという。
司法警察局では、「啪啪粉」の含有物質は非食用であることが明確であるとし、市民に対して不法分子による被害に遭ったり、犯罪に巻き込まれないよう十分注意するよう呼びかけるとともに、この物質を他人に対して使用し、セクハラや身体、健康への被害を与えた場合、使用者は刑事責任を追うと強調した。