マカオ、クリスマスホリデーのインバウンド旅客数は1日2〜3万人程度の見込み…中国本土との往来再開も回復遅く、元日連休に期待

 新型コロナウイルス感染症防疫対策の一環として各国・地域で厳格な水際対策が講じられる中、ボーダーを跨ぐ移動が困難な状況が続く。インバウンド依存度の高いマカオでは、経済に与える影響も大きい。

 マカオと中国本土における新型コロナの流行状況が落ち着いていることから、すでに中国本土からのインバウンド旅客に対する門戸は開かれているが、事前予想と比較して回復スピードは緩やかだ。その理由として、マカオ入境時、中国本土への入境時のいずれも隔離検疫は不要だが、ビザに相当するマカオ渡航許可の申請手続きが煩雑になったり、申請から発給までに要する時間が長くなっていること、新型コロナウイルス核酸検査を受けて陰性証明を取得する必要があり、かつ有効期限が7日間のみと短いことが挙げられる。また、そもそもマカオに隔離検疫なしで渡航できるという情報が知られていないことも指摘されており、マカオ政府が中国本土向けに「健康」や「隔離不要」を打ち出した宣伝展開を強化して臨んでいる。

 マカオ政府旅遊局の許耀明局長は12月12日に囲み取材を受けた際、近日のマカオのインバウンド旅客数は1日あたり約2万人、前日(11日金曜日)は2.3万人だったとコメント。

 今後の動向ついては、クリスマスは中国の伝統的なホリデーシーズンではないため、旅客数の大幅増はないと予測しており、1日あたり2〜3万人の間で推移するとの見通しを示した。一方、2021年の元旦は金曜日にあたるため、より多くの旅客がマカオを訪れると期待しているとした。

 参考までに、マカオの昨年(2019年)通期のインバウンド旅客数は約3940万人で、過去最多記録を3年連続で更新。今年1〜10月累計では前年同時期から86.2%減の約460万人にとどまっている。

世界遺産・セナド広場に設置されたクリスマスツリー=2020年11月28日本紙撮影

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