マカオの高校生1108人が特別枠入試で中国本土の大学へ進学決める…合格者多い学部トップ3は医、教育、経済

中国本土の一部の大学にはマカオのセカンダリースクール(日本の高等学校に相当)から進学を希望する生徒のための「マカオ保送生」と呼ばれる特別枠が存在し、清華大学や復旦大学などの超名門校、医学、科学技術、芸術といった専門分野のトップ校も含まれることから、近年人気が上昇しているという。

マカオ保送生入試に出願できるのは有効なマカオ居民IDカード及び中国本土との往来のための回郷証と呼ばれる身分証の両方を持ち、高校3年2学期までの学業成績が優秀かつ素行優良な生徒に限られ(各高等学校は卒業見込み学生総数の最大40%まで推薦可)、マカオで実施される統一試験の結果によって選抜される。願書に記入できる希望進学先は1大学のみで、学部は最大4つまで選択可。第1志望が不合格となった場合(合格発表は試験翌日)も合格発表後に空き枠のある大学・学部を対象にした再チャレンジ試験(第1志望の合格発表翌日実施)が用意されている。

今年度(2021年度)のマカオ保送生の受け入れ大学数は前年から3校増で過去最多となる98大学(華僑向けの暨南大学と華僑大学は含まず)、人数はマカオの高校卒業見込み生徒総数のおよそ4割にあたる1215人で、こちらは前年から100枠増。マカオ保送生入試は1月16日に実施された(再チャレンジ試験は18日)。

マカオ政府政府高等教育局が1月19日に発表した内容によれば、今回のマカオ保送生入試はマカオの43の高校に通う1092人が受験し、合格者は1108人(うち第1志望合格が953人)だった。受験者数と合格者数は前年から127人、142人のそれぞれ増で、過去最多を更新している。

合格者が多かった大学の所在エリアは多い方から順に広東、北京、湖北で前年と変わらず。学部別では合格者の多かった順に医、教育、経済、経営、ジャーナリズムで、前年から医と教育の順位が入れ替わった。

マカオ保送生入試を前に高等教育局などが開催した模擬面接の様子(写真:マカオ政府高等教育局)

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