香港、新型コロナ感染確認者が集中する九龍・佐敦地区の一部を封鎖して強制検査実施

 人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。

 今年1月に入って以降、九龍半島の油麻地(ヤウマテイ)から佐敦(ジョーダン)にかけてのエリア一帯(油尖旺区)では新規感染確認が数多く確認されており、近日は強制検査対象が拡大となっている。

 香港政府は1月23日午前4時、佐敦エリアの一部に制限区域を設定すると発表。いわゆる封鎖にあたるもので、政府が住民など制限区域内の滞在者に対する強制検査を実施し、すべての対象者が検査を終え、大まかな結果が判明するまで区域外へ出ることができない。政府は翌月曜日の朝の出勤時間に間に合うよう、48時間以内に完了することを目標として示した。

 具体的な制限区域は、東=呉松街、南=南京街、西=砲台街、北=甘肅街に囲まれた範囲(写真参照)。ボーダーには防護柵が設置され、区域内のビルにも封鎖線が張られた。区域内に設置された臨時検査所で23日午前から順次検査がスタートする。制限区域の設定にあたり、当局が住民向けとして簡単な食品や清掃用品などの物資も運び込んだとのこと。

 制限区域における感染状況は非常に深刻な状況が続いており、1月1日から20日までの累計感染確認者数は162人に上っている。当局では、制限区域外にいる人についても、過去14日以内に制限エリア内に2時間以上滞在歴がある場合には強制検査の対象となるとしている。

佐敦エリアの一部に設定された制限区域(香港政府新聞公報より)

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