マカオ政府「春節ホリデー期間はマカオに留まって」と再度の呼びかけ…新型コロナ防疫対策

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が世界各地へ拡大し、終息の兆しが見えない中、国際観光都市マカオでも状況の変化に応じた各種防疫対策が講じられている。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは2月3日、冬シーズンに入って以来、世界各地、特に北半球の各国における新型コロナの流行が深刻化の趨勢となり、中国本土の一部省市においても比較的深刻な状況が出現する中、まもなく迎える春節(旧正月)シーズンに向け、中国本土でも人の移動や集まりを減らす呼びかけが行われていることなどを受け、マカオ市民に向けて春節ホリデーをマカオで過ごすよう再度呼びかけた。

 また、中国本土を訪れる場合は広東省までにとどめ、緊急の場合にその他の地域へ赴く際には、当地の流行状況と各種防疫措置に密接な注意を払うことを求めた。

 マカオ政府は公務員に対しても同様の通達を発出し、仮に広東省以外のエリアへ赴き、滞在地の流行状況の変化によってマカオへ戻る際に隔離検疫の対象となり欠勤となる場合、不測の事態には相当せず、所属部門の長による承諾がない限りにおいては合理的な欠勤理由とはならないとの方針を示した。

 このほか、政府はマカオで就労する中国本土出身の労働者に対しても帰省を控えるよう求めている。

 マカオの人口は約68万人。1月21日に約7ヶ月ぶりの新規感染確認があったが、ドバイからの入境者(帰郷者)で、輸入性事例にあたる。市中における感染確認に関しては2月3日まで311日連続ゼロとなっており、封じ込めに成功している状況。すでに中国本土との往来制限の緩和が進み、中国本土からのインバウンド旅客が戻りつつある中でも長期にわたって市中感染ゼロを維持できていることから、域内、周辺地域、世界の流行状況に応じて迅速に防疫措置の内容を調整する方策が機能しているといえる。マカオにとって、春節シーズンは中国本土から多くのインバウンド旅客が期待される時期のひとつだが、このところの流行状況の変化によって今年の動向は未知数となっている。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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