マカオ 20年12月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高2ヶ月ぶり下落に転じる
- 2021/2/4 11:21
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は2月4日、昨年(2020年)12月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が前月から0.4%下落、通知預金が5.6%の上昇となり、M1は4.1%上昇。一方、準通貨負債は0.7%下落。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.1%下落(2ヶ月ぶり下落)、金額は6924億マカオパタカ(日本円換算:約9兆1227億円)となった。前年同月との比較では、M1が7.9%下落、M2が0.7%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが34.0%、香港ドルが48.9%、人民元が5.1%、米ドルが10.3%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.1%下落の6738億マカオパタカ(約8兆8776億円)で2ヶ月ぶりのマイナスに、非居民による預金残高についても1.1%減の3221億マカオパタカ(約4兆2438億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は1.9%増の2641億マカオパタカ(約3兆4796億円)で5ヶ月ぶりのプラスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.1%上昇の1兆2600億マカオパタカ(約16兆6011億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.2%、49.5%、5.3%、22.2%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.9%減の5342億マカオパタカ(約7兆0383億円)。対外民間部門への融資は2.7%下落の6391億マカオパタカ(約8兆4204億円)。民間部門へ融資額は合計で1.9%減の1兆1734億マカオパタカ(約15兆4601億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ17.0%、41.9%、11.0%、27.0%。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は昨年12月末時点で前月末から0.7ポイント下落の57.0%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.9ポイント下落の93.1%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ59.8%、57.0%水準。不良債権比率は前月末の0.40%から0.03ポイント下落の0.37%。