マカオLRT横琴延伸線着工…2駅2.2km、4年以内の完成目標
- 2021/3/19 9:49
- 産業・経済
マカオ政府インフラ開発事務所(GDI)は3月18日、同日マカオLRT(新交通システム)の横琴延伸線の着工式が起点側と終点側の2ヶ所で開催されたと発表。
横琴延伸線は2019年12月に開業したマカオLRTタイパ線の「蓮花口岸駅」(コタイ地区)と広東省珠海市の横琴新区にある中国本土とマカオの陸路の玄関口「横琴新口岸(イミグレーション)」のマカオ管理区域を結ぶ2駅、約2.2キロメートルの支線。仮称「H1」駅は既存のタイパ線蓮花口岸駅(高架駅)の隣に新たな駅舎を建設し、駅舎内で接続。高架橋、河底トンネルを経て横琴新区に入り、横琴新口岸のマカオ管轄区域に新設される仮称「H2」駅は地下駅となる。
工事を受託したのはマカオと中国本土のクロスボーダープロジェクトを得意とするインフラ大手の南光(集団)有限公司。建設費は約35億マカオパタカ(日本円換算:約476億円)で、4年以内の完成を目指して工事を進めるという。
今後、今年(2021年)第2四半期からマカオ側で掘削、基礎工事、シールド工事の準備などを進め、横琴側でも臨時迂回路の整備やパイプラインの移設などが行われるむ見通しとのこと。
横琴新口岸は昨年8月に運用を開始したばかり。以前はコタイ地区の蓮花口岸と横琴新区側のそれぞれにイミグレーション施設が設置されていた。横琴新口岸の運用開始後、マカオ側の管理区域を珠海側に移設し、横琴新区側の一体化施設に集約することで、ワンストップで両地の出入境手続きが済む「一地両検」が実現している。目下、マカオ側からの公共交通機関によるアクセスは路線バスまたはタクシーのみ。
マカオLRTに関しては、タイパ線のマカオ半島への延伸(海洋〜媽閣間)、蓮花口岸駅付近から分岐してコロアン島北部の石排灣地区へ至る支線、マカオ半島北部の關閘からマカオ半島東側の沿岸部及び新興埋立地を経由(全線地下)してタイパ線のタイパフェリーターミナル駅へ至る東線の準備が進められている。