マカオ航空が11年ぶりの赤字に…2020年、新型コロナ影響

 このほどマカオ航空の66.9%の株を保有するエアチャイナ(中国国際航空)が公表した業績報告によれば、マカオ航空の昨年(2020年)の税引後の損失は9.18億人民元(日本円換算:約155億円)だった。

 実に11年ぶりの赤字に。一昨年(2019年)の税引後損益は1.13億人民元(約19億円)の黒字。

 昨年の営業収入は前年から81.94%減の6.65億人民元(約112億円)。このうち航空輸送収入は82.35%減の6.36億人民元(約107億円)。

 昨年末時点の保有機材数は21機、平均機齢は6.54年。また、昨年の旅客数は前年から85.1%減の54万5900人、平均座席利用率は27.39ポイント下落の51.68%、貨物・郵便物輸送量は63.92%減の5691トン、貨物・郵便物のロードファクターは10.82ポイント下落の32.34%。

 新型コロナウイルス感染症の世界的流行に伴う各国・地域における厳格な防疫措置やボーダーを跨ぐ旅行需要の低迷によって航空業界は試練の時を迎えている。マカオ航空の場合、路線ネットワークは中国本土、台湾、北東アジアが中心。マカオと中国本土では比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功しており、昨年7月中旬から10月下旬にかけて往来制限が段階的に緩和された。すでに一定の条件を満たせば隔離検疫なしで相互往来が可能。マカオ航空の中国本土路線については再開が進んでいる。日本路線を含む中国本土以外については、長期にわたって大幅な運休を余儀なくされている状況。

マカオ国際空港に駐機するマカオ航空機(資料)—本紙撮影

マカオ国際空港に駐機するマカオ航空機(資料)—本紙撮影

関連記事

最近の記事

  1.  在香港日本国総領事館は11月22日、同月14日に澳門日本会に対する在外公館長表彰授与式が執り行わ…
  2.  マカオ市政署(IAM)は11月21日、マカオ半島のギアの丘(松山)に位置する史跡「松山軍用隧道(…
  3.  マカオ政府衛生局(SSM)は11月22日夜、同日マカオ域内で輸入性デング熱感染を新たに1例確認し…
  4.  マカオ治安警察局は11月21日、他人の身分証を使用してカジノへ入場した上、賭博で獲得した得たポイ…
  5.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  2.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  3.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  4.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  5.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun