香港、4/5の新型コロナ市中感染確認1人…感染経路不明=当局はイースター連休後のリバウンド憂慮
- 2021/4/5 19:07
- 香港・大湾区
人口約750万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いている。
香港政府の発表によれば、4月5日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から9人増の16人とのこと。内訳は輸入性(海外からの入境者)が15人、市中感染が1人で、感染経路不明という。市中感染の確認は2日ぶり。
患者は東九龍・油トン地区在住、九龍・旺角地区にある商業ビル「惠豐中心」に入る家電量販店「フォートレス」の地下1階売場でスマートフォンやカメラコーナーを担当する販売スタッフとのこと。3月30日に喉の痛みと眼部の腫れの症状が出たことから私立のクリニックを受診。その後、4月2日に発熱したことを受け、ウイルス検査を受けたという。最後に出勤したのは3月22日。以降は妻の出産のため休暇を取っていたといい、分娩日前後の19日から27日にかけて妻の入院する医療機関を訪れていた。また、3月28日から4月3日にかけて自宅近くにある鯉魚門廣場内にあるマーケットへ食材の買い出しに出かけていたという。香港衛生当局では、先に感染確認者された別の患者2人もこのマーケットを訪れていたことから、マーケット内で無症状感染者による伝播があった恐れがあるとし、3月24日以降に2時間以上滞在した人を強制検疫の対象とした。患者の勤務先についても店員と客が強制検疫対象とされた。患者の発症時期を考慮すると客に感染させた可能性はとても低いが、感染経路不明事案であることを考慮しての措置とした。患者の妻と生まれたばかりの子供は検疫センターに収容されたという。
香港では第4波下、流行状況が落ち着いた状況でホリデーシーズンを迎えた後にリバウンドが繰り返し発生している。目下、イースターホリデーの真っ只中で、連休明けに再びリバウンドするか、終息に向かうかに注目が集まっている。香港衛生当局は5日の記者会見において、イースターホリデー期間中に大勢の人が集まり、さらにはマスクを外しての活動が見受けられる状況を憂慮しているとし、潜伏期間を考慮すると今後1〜2週間の間に流行のリバウンドが出現する可能性があり、少しでも体調不良を自覚したら速やかに医療機関を受診するよう呼びかけた。
香港における過去14日間累計の新規感染確認は129人で、その約27%を占める市中感染35人のうち感染経路不明は10人。ここまでの累計感染確認数は1万1525人、退院者数は1万1145人、死者数は205人。