コロナ禍マカオのホテル従業員数が15.9%減…平均報酬は微増=2021年1Q調査

 マカオでは今年(2020年)1月下旬から新型コロナウイルス感染症防疫対策の一環として入境制限が講じられたことを受け、インバウンド旅客数が激減。インバウンド依存度の高い国際観光都市マカオの経済は大きなダメージを受けており、影響の長期化が懸念されている。

 マカオ政府統計調査局は5月27日、今年第1四半期(2021年1〜3月期)のホテル及び飲食業界等における人材及び報酬調査結果を公表。

 今年第1四半期末時点におけるホテル業界のフルタイム従業員数は前年同時期から15.9%減の4万9685人、3月の平均報酬(ボーナス等臨時給含まず)は前年同月から1.0%増の1万8360マカオパタカ(日本円換算:約25.2万円)だった。

 飲食業界ではフルタイム従業員数が前年同時期から3.9%減の2万3914人、平均報酬は前年同月から17.4%増となる9600マカオパタカ(約13.2万円)に。

 人材需給については、今年第1四半期のホテル業界における空きポジションが前年同時期から360枠減の626枠、従業員採用率は1.2ポイント上昇の2.4%、求人率は0.4ポイント下落の1.2%。飲食業界では空きポジションが198枠減の1108枠、従業員採用率は2.2ポイント上昇の4.7%、求人率は0.6ポイント下落の4.4%。いずれも空きポジションの補填が進んだ状況を反映したものとなった。

 なお、昨年第3四半期にかけてマカオと中国本土の往来制限が段階的に緩和されたことを受けて、以降は中国本土からのインバウンド旅客数は少しずつ回復が進んでいる。

 参考までに、今年第1四半期累計のインバウンド旅客数は前年同時期から46.0%減の173万8428人、平均ホテル客室稼働率は前年同時期から3.6pt上昇の44.9%、ホテル宿泊者数は1.2%減の145.4万人。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区(資料)=2021年5月9日本紙撮影

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