マカオ 2021年5月貨幣・金融統計公表…マカオ居民の預金残高は増加に転じる

 マカオ政府金融管理局は7月5日、今年(2021年)5月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。

【マネーサプライ】
 流通貨幣が前月から1.1%増、通知預金は9.2%増となり、M1は7.1%上昇。一方で、準通貨負債は0.1%の軽微な下落。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は0.7%増の7030億マカオパタカ(日本円換算:約9兆7866億円)となった。前年同月との比較では、M1が3.5%下落、M2が2.4%上昇。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが35.0%、香港ドルが50.0%、人民元が5.5%、米ドルが7.9%。

【預金】
 マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から0.7%増の6838億マカオパタカ(約9兆5193億円)で2ヶ月ぶり増、非居民による預金残高については2.7%減の3514億マカオパタカ(約4兆8919億円)、公共部門の銀行システムへの預金残高は0.7%増の2659億マカオパタカ(約3兆7017億円)で2ヶ月ぶりのプラスとなり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は0.2%減の1兆3011億マカオパタカ(約18兆1167億円)。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ19.3%、51.8%、5.4%、21.0%。

【融資】
 地元民間部門への融資は前月から0.5%増の5440億マカオパタカ(約7兆5747億円)。対外民間部門への融資は2.5%増の7574億マカオパタカ(約10兆5462億円)。民間部門へ融資額は合計で1.6%増の1兆3014億マカオパタカ(約18兆1209億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ19.3%、51.8%、5.4%、21.0%。

【預貸率/不良債権比率】
 銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年5末時点で前月末から0.1ポイント下落の57.3%。非マカオ居民含む総体預貸率は1.8ポイント上昇の100.0%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ59.0%、57.3%水準。不良債権比率は前月末から0.01ポイント下落の0.36%。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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