香港、新型コロナ市中感染確認9日連続ゼロ…輸入性は3人、全員ワクチン接種済み=8/26
- 2021/8/26 15:37
- 香港・大湾区
人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。
6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があった。
香港政府の発表によれば、8月26日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は3人で、いずれも輸入性(海外からの入境者)のケースとのこと。市中感染確認例は9日連続ゼロとなった。
輸入性の患者3人はネパール、ギリシャ、パキスタンから到着。それぞれ今月22日と24日に香港へ入境して以降、隔離検疫のための指定ホテルに滞在しており、隔離検疫期間中の検査で発見に至った。全員が新型コロナワクチンを2回接種済みだったとのこと。
翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は約20人という。
香港における過去14日間(8月12〜25日)累計の新規感染確認は54人で、内訳は輸入性事案が52人、市中事案が1人(感染経路不明)、輸入関連性事案が1人。ここまでの累計感染確認数は1万2078人(擬似事案1人含む)。
香港の8月26日午後8時時点のワクチン接種率は59.5%(1回目の接種完了)、47.8%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は722万7187回、1日あたり接種回数は5万6251回(7日移動平均値5万7946回)。香港ではワクチンが充足している状況で、9月末までに政府が免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割を突破できる見通し。ただし、現時点で70歳以上の接種率は24.5%と低迷しており、政府はさまざまな方法でアプローチを続ける考えを示している。
このほか、香港政府はフィリピンとインドネシアからのホームヘルパーの受け入れについて、新型コロナワクチンの接種を終え、香港の所定の検疫用ホテルで21日間の隔離検疫を受けるなどの条件付きで、8月30日から認めると発表した。現時点で確保できている検疫用ホテルの客室数には限りがある(409室)ため、人数は限定的なものとなる公算。政府は状況に応じて検疫用ホテルの追加も検討するとしている。