香港、新型コロナ市中感染確認23日連続ゼロ…輸入性は2人、いずれもワクチン2回接種済みでL452R変異株感染=9/9
- 2021/9/9 15:51
- 香港・大湾区
人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、政府が5月29日に終息との見方を示した。
6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があった。
香港政府の発表によれば、9月9日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は2人とのこと。いずれも輸入性(海外からの入境者)のケースで、市中感染確認例に限ると23日連続ゼロを維持した。
輸入性の患者2人は、韓国から大韓航空KE607便、フィリピンからキャセイパシフィック航空CX918便でそれぞれ香港国際空港へ到着。いずれも新型コロナワクチン「コミナティ」(日本でファイザーと呼ばれているもの)を2回接種済みで、L452R変異株感染だった。
韓国から到着した患者は8月18日に香港から米国へ出発。出発2日前のウイルス検査結果は陰性だったが、9月7日に香港国際空港到着後すぐの検査で陽性に。L452R変異株感染で21日以内に香港滞在歴があることから、患者の香港の住居及び立ち寄り先周辺が強制ウイルス検査の対象となった。
フィリピンから到着した患者は就労目的。香港では、8月末から香港行き航空機搭乗前の陰性証明の取得、ワクチン接種完了、到着後に指定の検疫用ホテルで21日間の隔離検疫を受けることなどの条件でフィリピン及びインドネシアからの主にホームペヘルパー職の受け入れが再開となった。9月7日まで5日連続、9日は2日ぶりに両国から香港へ到着後の感染確認が出現した。
翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。
香港における過去14日間(8月26日〜9月8日)累計の新規感染確認は62人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2134人(擬似事案1人含む)。
香港の9月8日午後8時時点のワクチン接種率は63.6%(1回目の接種完了)、54.7%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は796万7549回、1日あたり接種回数は3万9871回(7日移動平均値4万7117回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示している。