香港、新型コロナ市中感染確認38日連続ゼロ…輸入性は7人、うち3人がL452R変異株感染=9/24

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、目立ったリバウンドはなく、落ち着いた状況が続いている。

 香港政府の発表によれば、9月24日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は7人とのこと。いずれも輸入性(海外からの入境者)のケースで、市中感染確認例に限ると38日連続ゼロを維持した。

 患者7人はフィリピン(2人)、ガーナ(1人)、インド(4人)から香港へ到着。いずれも無症状で、3人が新型コロナワクチンを2回、1人が1回接種済み。3人がL452R変異株感染で、残る4人については変異株の有無を調べる検査の結果待ちとのこと。

 香港では、8月末から香港行き航空機搭乗前の陰性証明の取得、ワクチン接種完了、到着後に指定の検疫用ホテルで21日間の隔離検疫を受けることなどの条件でフィリピン及びインドネシアからの主にホームペヘルパー職の受け入れが再開となった。両国から香港へ到着した後に感染確認される例が9月3日以降に相次いで出現している。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。

 香港における過去14日間(9月10〜23日)累計の新規感染確認は36人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2177人(擬似事案1人含む)。

 香港の9月23日午後8時時点のワクチン接種率は65.8%(1回目の接種完了)、60.0%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は847万3964回、1日あたり接種回数は3万3715回(7日移動平均値2万7931回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示している。ただし、近日は接種回数がスローダウンしており、クリアできるかどうかは微妙な状況。

 このほか、香港衛生当局は24日、外地における香港在住者の感染確認例について調査中であることを明らかにした。該当者は香港・ランタオ島の東湧に居住する貨物便クルーの男性で、9月20日に香港航空HX2021便で香港からオーストラリアへ向かい、22日に同HX2018便でオーストラリアから香港へ到着。香港出発前の17日に香港で、22日の到着直後に香港国際空港内で受けたPCR検査結果はいずれも陰性だったし、香港到着後は自宅で医学観察(隔離検疫)を行っていたとのこと。その後、23日にオースオラリアの衛生当局から香港側に、この男性が20日にオーストラリアで受けた検査結果が陽性だったとする通報が寄せられたという。男性は無症状で、治療のため医療機関に搬送済み、4月に香港で新型コロナワクチンを接種済みだったとした。

 香港衛生当局では、近日の輸入性感染確認例のうち、ワクチン接種を完了している患者も少なくないとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)及び外地における不必要な大型集会やイベントへの参加を控えるとともに、外地滞在中はマスクの着用し続け、個人・環境衛生管理に努めるよう呼びかけている。

香港国際空港(資料)-本紙撮影

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