マカオ、二度目の全市民対象新型コロナPCR検査が完了…結果は全員陰性

 マカオでは、9月24日深夜から25日未明にかけて、同じ隔離検疫用ホテルに警備員として勤務する男性2人の新型コロナ感染確認(輸入関連性事案)があり、感染力の強いデルタ株感染である可能性が高いことから、25日午後3時(マカオ時間)から72時間にわたって、全市民及びマカオ滞在者(旅客等)を対象としたPCR検査が実施された。

 マカオの人口は約68万人マカオで全市民を対象としたPCR検査が実施されるのは8月初旬以来、約50日ぶり二度目のこと。前回も市中で一家4人のデルタ株感染確認があったことを受けて72時間にわたって実施され、期限内に検査が完了し、結果は全員陰性だった。

 マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは28日夜、二度目の実施となる今回の全市民対象PCR検査が完了したと公表。市内52ヶ所に設けられた24時間オープンの検査会場で64万5230人、全市民対象PCR検査が免除となる同検査開始24時間前に自ら常設検査会場で赴き検査を受けた4万4536人の計68万9766人について、結果は全員陰性だったとのこと。

 8月上旬に実施された第一次PCR検査との比較では、開始後24時間以内、48時間以内の累計受検者数に大きな変化はなかったとのこと。第二次の検査実施にあたっては、前回課題となった点(事前予約が意味をなさなかった、検査待ちの行列が長時間に及ぶ場面があったなど)について改善が図られた。

 なお、今回の全市民対象PCR検査にあたっては、医療スタッフ約2500人、医療ボランティア約100人、学校教職員及びボランティア約2000人が運営協力したとのこと。28日午後の同センターによる記者会見で、全市民対象PCR検査の実施にかかる費用は「およそ半億」と明かしており、これを5000万マカオパタカとした場合、日本円換算で約7億円となる。

 全市民対象PCR検査の目的はスクリーニングで、陽性者が確認された際には即座に局地ロックダウン及び密接接触者の特定及び隔離による絞り込みができ、全員陰性となった場合は市中における伝播がなかったことを証明できるものとされる。

 なお、その後も隔離検疫用ホテルの警備員の感染確認が相次ぎ、28日夜までの合計は6人に。25日の全市民検査実施前時点で当該ホテルが閉塞管理状態に入ったため、政府は直ちに「三度目」を実施する必要はないとの見方を示している。

 このほか、医療資源を集中して全市民検査を実施するため一時中止となっていた新型コロナワクチン接種については、再開となった。

マカオで実施された二度目の全市民対象PCR検査会場の様子(資料)=2021年9月25日(写真:GCS)

関連記事

最近の記事

  1.  マカオの主要な空の玄関口・マカオ国際空港の運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)…
  2.  マカオ政府統計・センサス局は11月22日、昨年(2023年)のマカオの産業構造統計を公表。マカオ…
  3.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  4.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…
  5.  マカオ・コタイ地区にある複合リゾート「リスボエタマカオ(澳門葡京人)」併設のショッピングアーケー…

ピックアップ記事

  1.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  2.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  2.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  3.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  4.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  5.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun