香港、新型コロナ市中感染確認44日連続ゼロ…輸入性は3人、全員ワクチン接種済みでL452R変異株感染=9/30

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、目立ったリバウンドはなく、落ち着いた状況が続いている。

 香港政府の発表によれば、9月30日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は3人とのこと。すべて輸入性(海外からの入境者)のケースで、市中感染確認例に限ると44日連続ゼロを維持した。

 患者3人は、フランス(2人)、パキスタン(1人)から香港へ到着した28〜51歳の男女。全員が新型コロナワクチンを1回ないしは2回接種済みで、L452R変異株感染だったとのこと。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は約5人という。

 香港における過去14日間(9月16〜29日)累計の新規感染確認は65人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2218人(擬似事案1人含む)。

 香港の9月29日午後8時時点のワクチン接種率は66.5%(1回目の接種完了)、61.9%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は864万6366回、1日あたり接種回数は2万3574回(7日移動平均値2万9445回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、近日は接種回数が落ち込む日もあり、9月も残りわずかとなる中、クリアできるかどうかは微妙な状況。

 このほか、英国衛生当局から香港衛生当局に対し、香港から渡英した男性1人が現地で感染確認されたとの通知があったとのこと。患者は9月25日に香港からブリティッシュエアウェイズBA0028便で英国へ向かい、出発前の23日に香港で受けたウイルス検査結果は陰性だったが、英国到着後の26日に採取したサンプルを検査した際に陽性反応が出たという。香港で7月に新型コロナワクチンを2回接種済みだったとのこと。香港衛生当局では、潜伏期間中に香港滞在歴があることから、患者の香港の立ち寄り先周辺を強制ウイルス検査の対象とした。

 香港衛生当局では、近日の輸入性感染確認例のうち、ワクチン接種を完了している患者も少なくないとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)及び外地における不必要な大型集会やイベントへの参加を控えるとともに、外地滞在中はマスクの着用し続け、個人・環境衛生管理に努めるよう呼びかけている。

香港の町並み(資料)—本紙撮影

香港の町並み(資料)—本紙撮影

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