香港、新型コロナ市中感染確認10日連続ゼロ…輸入性は5人、全員変異株感染=10/18

 人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。

 6月以降は、上旬に1家族の女性3人の市中感染例、24日と27日にかけて空港での業務に従事する男性1人とその密接接触者の1人、7月2日に検疫用ホテルの清掃作業員の女性1人、11日に空港での業務に従事する男性1人の輸入関連性感染確認例(いずれも当初市中感染例からの変更)、8月5日には建設作業員(感染経路不明、これまで感染確認に至らなかった無症状感染者の再陽性事例)、8月17日に空港ラウンジ職員(感染経路不明、L452R変異株)、10月8日に空港カーゴ部門従事者(感染経路不明、L452R変異株)の市中感染確認があったが、市中における連鎖的な伝播は出現していない。

 香港政府の発表によれば、10月18日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は5人で、すべて輸入性(海外からの入境者)とのこと。市中感染確認例に限ると10日連続ゼロとなった。

 輸入性の患者5人は英国/フィンランド経由(1人)、フィリピン(2人)、ガーナ/カタール経由(1人)、ナイジェリア/カタール経由(1人)から空路香港へ到着。4人が空港到着直後の検査で、残る1人(フィリピンから到着)が隔離検疫期間中の検査でそれぞれ陽性となり、感染確認に至った。全員変異株感染で、新型コロナワクチン接種済みとのこと。

 翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は5人以下という。

 香港における過去14日間(10月4〜17日)累計の新規感染確認は68人で、内訳は輸入性事案が67人、市中感染事案(感染経路不明)が1人。ここまでの累計感染確認数は1万2300人(擬似事案1人含む)。

 香港の10月17日午後8時時点のワクチン接種率は67.7%(1回目の接種完了)、64.4%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は890万1671回、1日あたり接種回数は8181回(7日移動平均値1万1670回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、ここまで未達成が続いている。なお、10月に入って以降、台風の接近に伴い複数日にわたって市内各所に設けられた接種ステーション一部時間帯または終日クローズを余儀なくされた。

 香港衛生当局では、近日の輸入性感染確認例のうち、ワクチン接種を完了している患者も少なくないとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)及び外地における不必要な大型集会やイベントへの参加を控えるとともに、外地滞在中はマスクの着用し続け、個人・環境衛生管理に努めるよう呼びかけている。

 このほか、香港衛生当局は18日、13日と16日にカタール航空QR818便でドーハから香港に到着した乗客のうち2人が空港での検査で感染確認されたことが香港の防疫措置規則に違反するとし、同社が運航するドーハ出発便を10月31日まで香港乗り入れ禁止処分とすることを発表。同社は過去にも同様の理由で乗り入れ禁止処分を受けており、10月11日までだった直近の処分期間が明けたばかりだった。

香港国際空港(資料)-本紙撮影

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