マカオ、2021年9月の対外商品貿易統計公表…回復傾向続く、カジノ用品輸入急増

 マカオでは世界規模の新型コロナウイルス感染症流行の影響により昨年(2020年)2月頃から経済活動の縮小が続く。

 ただし、昨年7月中旬から段階的にマカオと中国本土の間の往来制限が緩和された後、特に輸入については顕著な回復傾向が続いている。

 マカオ政府統計調査局は10月28日、今年(2021年)9月の商品貿易統計を公表。

 今年9月の商品輸入総額は前年同月から13.3%増となる120.0億マカオパタカ(日本円換算:約1701億円)だった。品目別では、カジノ用品、ゴールド製ネックレス、腕時計、ハンドバッグ・財布がそれぞれ前年同月から404.3%、213.0%、89.0%、78.9%のそれぞれ増。一方で、コスメ・スキンケア製品と香水は39.8%、11.8%のそれぞれ減。貨物輸出総額は前年同月から5.8%増の9.8億マカオパタカ(約139億円)。このうち、マカオ製の商品の輸出は14.9%増の2.0億マカオパタカ(約28億円)で、品目別では医薬・有機化学産品が3.9%増。再輸出は3.7%増の7.8億マカオパタカ(約111億円)で、品目別では香水とダイヤモンド・ダイヤモンドネックレスがそれぞれ2.5倍、1.3倍増。9月の商品貿易赤字は110.2億マカオパタカ(約1563億円)。

 今年第3四半期の輸出総額は前年同時期から10.0%増の31.7億マカオパタカ(約450億円)、輸入総額は49.5%増の395.3億マカオパタカ(約5606億円)、商品貿易赤字は363.6億マカオパタカ(約5156億円)。

 今年1〜9月の輸出総額は前年同時期から25.6%増の98.7億マカオパタカ(約1400億円)、再輸出は25.1%増の84.0億マカオパタカ(約1191億円)、マカオ製の商品の輸出についても28.6%増の14.7億マカオパタカ(約208億円)。輸入総額は1.0倍増の1132.6億マカオパタカ(約1兆6061億円)。商品貿易赤字は前年同時期の479.4億マカオパタカ(約6798億円)から1033.9億マカオパタカ(約1兆4662億円)に大幅拡大。

 今年1〜9月の主要輸出先内訳は、香港が27.2%増の68.3億マカオパタカ(約969億円)、中国本土が25.1%増の15.2億マカオパタカ(約216億円)、米国が22.1%増の5.1億マカオパタカ(約72億円)、EUが4.2%増の1.4億マカオパタカ(約20億円)。品目別では、非紡績商品が31.7%増の87.1億マカオパタカ(約1235億円)、紡績品・衣類は6.6%減の11.6億マカオパタカ(約165億円)。

 輸入品の原産地別では、中国本土が1.0倍増の365.2億マカオパタカ(約5179億円)、EUが1.3倍増の357.9億マカオパタカ(約5075億円)。輸入元別では、香港が1.2倍増の972.9億マカオパタカ(約1兆3797億円)、中国本土が35.6%増の122.2億マカオパタカ(約1733億円)。品目別では、消費財が1.1倍増の809.2億マカオパタカ(約1兆1475億円)。このうち、衣類・靴類が1.2倍増の101.3億マカオパタカ(約1437億円)、腕時計が2.7倍増の92.9億マカオパタカ(約1318億円)、ハンドバッグ・財布が2.2倍増の81.4億マカオパタカ(約1154億円)、ゴールド製ネックレスが3.8倍増の71.3億マカオパタカ(約1011億円)。また、携帯電話が6.1倍増の141.4億マカオパタカ(約2005億円)、燃料・潤滑油が15.0%増の45.7億マカオパタカ(約648億円)、建築資材についても70.4%増の22.8億マカオパタカ(約323億円)だった。

 今年1〜9月の対外商品貿易総額は前年同時期から93.4%増の1231.3億マカオパタカ(約1兆7462億円)。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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