マカオ、2021年8〜10月期の総体失業率2.8%…前回調査から0.1pt良化

 マカオ政府統計調査局は11月26日、2021年8月〜10月期の雇用統計を公表。総体失業率は2.8%で、前回調査(2021年7〜9月期)から0.1ポイント(pt)下落(良化)、5ヶ月連続で2%台を維持した。

 マカオ居民(マカオ居民IDカード保有者)に限った失業率についても0.1pt下落の3.8%。不完全雇用率は0.6pt上昇の4.5%に。

 2021年8〜10月期のマカオ居住の労働人口は38.73万人、労働参加率は68.6%。就業人口は前回調査から800人増の37.64万人、マカオ居民に限ると1100人増の28.03万人。

 失業人口は前回調査時から300人減の1.09万人。求職中の失業者のうち直前までカジノ・カジノ仲介業、建設業に従事していた人の数が多かった。このほか、初めて職探しをする新増労働力の占める割合は1.0pt上昇の15.9%に。

 不完全就業者数は2500人増の1.75万人。9月から10月にかけて域内で新型コロナウイルス感染症の市中感染確認例(輸入関連性事案)が相次ぎ出現したことで、一部業種が一時営業中止を余儀なくされたことによるもの。業界別ではカジノ・カジノ仲介業、ホテル業、飲食業、建設業従事者の占める割合が大きかった。

 前年同時期との比較では、労働参加率、失業率、不完全雇用率がそれぞれ1.4pt、0.1pt、0.7ptの下落。

 就業調査の統計対象はマカオ半島、タイパ・コロアン島にある住宅の居住者(学生寮や高齢者入所施設等のグループホームを除く)で、域外からマカオへ越境通勤するマカオ居民及び海外労働者は含まれない。出入境資料を元にマカオ居民及び海外労働者の越境通勤者数は約8.34万人と推計され、これを含むマカオの総労働力は前回調査から700人減の47.07万人。

 マカオで雇用の調整弁となっているのは海外労働者で、コロナ禍で厳しい経済情勢の中、マカオ政府労工局(DSAL)はマカオ居民の雇用の継続と優先就業を確保するため海外労働者数の調整を行っていることを明らかにしている。DSALが26日に発表した資料によれば、年初から10月31日までの間に同局のサポートにより就職に成功したマカオ居民が2869人いるとのこと。今年10月末時点における海外労働者数は17万1478人で、前年同時期から2万5060人減だった。

DSALが開催した就職サポートイベントの様子(写真:DSAL)

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