マカオ、2021年10月の対外商品貿易統計公表…携帯電話とカジノ用品の輸入増

 マカオでは世界規模の新型コロナウイルス感染症流行の影響により昨年(2020年)2月頃から経済活動の縮小が続く。

 ただし、昨年7月中旬から段階的にマカオと中国本土の間の往来制限が緩和された後、特に輸入については今年9月まで顕著な回復傾向が続いてきた。

 マカオ政府統計調査局は11月29日、今年(2021年)10月の商品貿易統計を公表。

 今年10月の商品輸入総額は前年同月から7.8%減となる106.3億マカオパタカ(日本円換算:約1505億円)だった。品目別では、コスメ・スキンケア製品、建築資材、香水が37.3%、24.7%、20.5%のそれぞれ減。一方で、携帯電話、カジノ用品は163.4%、99.96%のそれぞれ増。貨物輸出総額は14.5%増の9.1億マカオパタカ(約129億円)。このうち、マカオ製の商品の輸出は51.3%増の1.7億マカオパタカ(約24億円)で、品目別では衣料品、銅・銅製品が56.3%、42.3%のそれぞれ増。再輸出は8.6%増の7.4億マカオパタカ(約105億円)で、品目別では香水とコスメ・スキンケア製品がそれぞれ6.5倍、2.2倍増。10月の商品貿易赤字は97.3億マカオパタカ(約1378億円)。

 今年1〜10月の輸出総額は前年同時期から24.3%増の107.5億マカオパタカ(約1522億円)、再輸出は23.3%増の91.2億マカオパタカ(約1291億円)、マカオ製の商品の輸出についても30.6%増の16.3億マカオパタカ(約231億円)。輸入総額は83.8%増の1237.7億マカオパタカ(約1兆7528億円)。商品貿易赤字は前年同時期の586.8億マカオパタカ(約8310億円)から1130.1億マカオパタカ(約1兆6005億円)に大幅拡大。

 今年1〜10月の主要輸出先内訳は、香港が27.0%増の74.9億マカオパタカ(約1061億円)、中国本土が18.2%増の16.0億マカオパタカ(約227億円)、米国が23.1%増の5.7億マカオパタカ(約81億円)、EUが1.7%増の1.6億マカオパタカ(約23億円)。品目別では、非紡績商品が29.9%増の94.6億マカオパタカ(約1340億円)、紡績品・衣類は5.2%減の12.9億マカオパタカ(約183億円)。

 輸入品の原産地別では、中国本土が93.9%増の398.2億マカオパタカ(約5639億円)、EUが102.1%増の392.5億マカオパタカ(約5559億円)。輸入元別では、香港が95.1%増の1063.4億マカオパタカ(約1兆5060億円)、中国本土が34.0%増の134.0億マカオパタカ(約1898億円)。品目別では、消費財が83.2%増の884.4億マカオパタカ(約1兆2525億円)。このうち、衣類・靴類が1.0倍増の110.7億マカオパタカ(約1568億円)、腕時計が2.1倍増の99.9億マカオパタカ(約1415億円)、ハンドバッグ・財布が1.8倍増の87.6億マカオパタカ(約1241億円)、ゴールド製ネックレスが3.0倍増の75.2億マカオパタカ(約1065億円)。また、携帯電話が5.3倍増の152.4億マカオパタカ(約2158億円)、燃料・潤滑油が14.3%増の50.1億マカオパタカ(約710億円)、建築資材についても58.5%増の24.3億マカオパタカ(約344億円)だった。

 今年1〜10月の対外商品貿易総額は前年同時期から77.1%増の1345.2億マカオパタカ(約1兆9053億円)。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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