中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は広東省含む3省区で50人=12/14

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が12月15日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月14日の中国本土における新規市中感染確認は50人(前日から1人減)だったとのこと。内訳は浙江省45人(紹興市39人、寧波市6人)、内モンゴル自治区3人(フルンボイル市)、広東省2人(東莞市)。中国本土で市中感染確認例が出現するのは60日連続。市中の無症状感染例については2日連続で出現し、広東省2人(東莞市)。

 12月14日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は1460人(うち輸入性が520人)で、重症者は17人(輸入性5人)。無症状の患者452人(輸入性404人)が医学観察下にあるとのこと。

 目下、11月下旬以降の内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省における感染確認増により、再び感染確認者数に占める市中感染患者が過半数となっている。

 中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、10月中旬以降、中国本土の多くの地域で感染力の強いデルタ株の市中感染例が散発している状況。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。近日、内モンゴル自治区フルンボイル市、黒竜江省ハルビン市、浙江省の3市などを中心に散発的な感染例の出現が相次ぎ、香港マカオと陸で接する広東省でも新たに複数人の感染確認があった中、今後の行方が気がかりだ。

 広東省で市中感染例が確認されるのは12月初旬以来のこと。14日に同省内で感染確認された患者2人は省外の流行地区から戻った人を対象に実施されたPCR検査を経て発見に至ったとのこと。無症状感染の2人は隔離検疫の対象となった密接接触者という。

 このほか、マカオ特別行政区では12月14日まで66日連続市中感染確認例ゼロ、香港特別行政区でも同67日連続ゼロを維持した。具体的なスケジュールや条件等は未公表だが、中国本土、香港、マカオの三地間で隔離検疫免除の相互往来を再開する準備が進められているとされる。

東莞駅(資料)=中国・広東省ー本紙撮影

東莞駅(資料)=中国・広東省ー本紙撮影

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