中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は57人…陝西省が主、広東省では7日連続=12/20
- 2021/12/21 9:38
- 香港・大湾区
中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。
中国の国家衛生健康委員会(NHC)が12月21日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月20日の中国本土における新規市中感染確認は57人(前日から20人増)だったとのこと。内訳は陝西省43人(西安市42人、咸陽市1人)、浙江省8人(紹興市)、広東省6人(東莞市)。このうち陝西省の8人が無症状から感染確認に転じたケース。中国本土で市中感染確認例が出現するのは66日連続。市中の無症状感染例についても6日連続で出現し、黒竜江省1人(黒河市)。
12月20日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は1768人(うち輸入性が632人)で、重症者は5人(輸入性4人)。無症状の患者505人(輸入性465人)が医学観察下にあるとのこと。
目下、11月下旬以降の内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省、陝西省における感染確認例の急増や各地での新規感染確認例の出現により、再び感染確認者数に占める市中感染患者が過半数となっている。
中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、10月中旬以降、中国本土の多くの地域で感染力の強いデルタ株の市中感染例が散発している状況。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。近日では、香港マカオと陸で接する広東省でも直近7日連続で複数人の感染確認が出現しているほか、西安市でも長安大学等でクラスターが発生した模様で感染確認例が急増し、省内の複数都市や北京市にも波及している状況。全国的には安定した状況を維持しているものの、今後の行方が気がかりだ。なお、広東省東莞市と陝西省西安市での流行はデルタ変異株で、同一感染源の可能性が高いとされている。
このほか、マカオ特別行政区では12月20日まで72日連続市中感染確認例ゼロ、香港特別行政区でも同73日連続ゼロを維持した。具体的なスケジュールや条件等は未公表だが、中国本土、香港、マカオの三地間で隔離検疫免除の相互往来を再開する準備が進められており、調整は最終段階にあるとされる。