香港、新型コロナ新規感染確認9人…すべて輸入性、うち1人はキャセイ航空クルー=12/26
- 2021/12/26 17:28
- 香港・大湾区
人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。
6月以降も外遊歴のない人(多くが空港業務従事者)の散発的な感染確認があったものの、市中における連鎖的な伝播は出現していない。
香港衛生当局の発表によれば、12月26日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は9人で、すべて輸入性(海外からの入境者)事案だったとのこと。市中感染確認に限ると79日連続ゼロ。
輸入性の患者は12月20〜25日にかけてパキスタン(トルコ経由1人、アラブ首長国連邦経由1人)、米国(カナダ経由1人、直行便1人)、ナイジェリア(エチオピア経由)、南アフリカ(エチオピア経由、2人)、フランス(オランダ経由)、ドイツ・アイルランドから空路香港へ到着。いずれも新型コロナワクチン1回または2回接種済みで、6人がL452RまたはN501Y/T478K変異株感染、3人が変異株感染の有無を調べる検査結果待ちとのこと。なお、米国から直行便で到着の1人はキャセイパシフィック航空のクルー(香港ベース)だった。
翌日以降に感染確認となる可能性が高い陽性予備群(初歩感染確認者)は15人以下という。
香港における過去14日間(12月12〜25日)累計の新規感染確認は97人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2590人(擬似事案1人含む)。
香港の12月25日午後8時時点のワクチン接種率は72.1%(1回目の接種完了)、68.8%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は983万2132回、1日あたり接種回数は1万3113回(7日移動平均値1万3462回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月23日にようやく達成された。なお、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の累計接種回数は34万4983回。
香港衛生当局では、新型コロナの世界的な流行は依然として非常に深刻な状況にあり、より感染力の強い変異型ウイルスの症例が増加、またワクチンを接種した人の感染報告もあるとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)よう強く呼びかけている。