香港、新型コロナ新規感染確認14人…すべて輸入性、オミクロン変異株感染者は累計70人に=12/29
- 2021/12/29 18:51
- 香港・大湾区
人口約740万人の香港では、昨年(2020年)11月下旬から新型コロナウイルス感染症の流行「第4波」が続いていたが、5月にかけてようやく状況が落ち着き、5月末に終息した。
6月以降も外遊歴のない人(多くが空港業務従事者)の散発的な感染確認があったものの、市中における連鎖的な伝播は出現していない。
香港衛生当局の発表によれば、12月29日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は6人で、すべて輸入性(海外からの入境者)事案だったとのこと。市中感染確認に限ると82日連続ゼロ。
輸入性の患者14人(航空会社クルー3人含む)は12月25〜28日にかけて米国(5人、うち1人が航空会社クルー)、フィリピン、フランス・英国、シンガポール・ドイツ・米国(航空会社クルー)、オーストラリア、英国(フィンランド経由)、カナダ(3人)、ドイツ・スペイン(航空会社クルー)から空路香港へ到着。うち11人がN501Y+T478K変異株感染、2人がウイルス量不足のため変異株感染の有無を調べる検査が実施できなかったとのこと。このところ航空会社(貨物便)クルーの感染確認が相次いでいる。
また、香港で新たに12人のオミクロン変異株の感染者が確認された。10人が香港国際空港到着後すぐの検査で、2人が隔離検疫期間中に感染確認されたもの。香港で確認されたオミクロン株感染者は累計70人となった。このほか、キャセイパシフィック航空便で米国・ロサンゼルスから到着した乗客4人、カナダ・トロントから到着した乗客のうち3人が空港での検査で感染確認されたことが香港の防疫措置規則に違反するとし、同社が運航するロサンゼルス及びトロント出発便が2022年1月11日まで香港乗り入れ禁止処分とされた。
香港における過去14日間(12月15〜28日)累計の新規感染確認は109人で、すべて輸入性事案。ここまでの累計感染確認数は1万2619人(擬似事案1人含む)。
香港の12月28日午後7時時点のワクチン接種率は72.2%(1回目の接種完了)、69.0%(2回目の接種完了)となっている。累計接種回数は987万8448回、1日あたり接種回数は2万2794回(7日移動平均値1万4167回)。香港ではワクチンが充足している状況で、政府は9月末までに免疫の壁を構築するのに必要とする目標の接種率7割(1回目接種完了)を突破できるとする見通し示していたが、9月以降は接種回数の低迷が顕著で、11月23日にようやく達成された。なお、11月11日から3回目の接種(ブースター接種)がスタートし、上述の接種回数には3回目も含んだものとなっている。3回目の累計接種回数は36万6368回。
香港衛生当局では、新型コロナの世界的な流行は依然として非常に深刻な状況にあり、より感染力の強い変異型ウイルスの症例が増加、またワクチンを接種した人の感染報告もあるとし、不要不急の外遊(特に高リスク地域)よう強く呼びかけている。