中国本土、新型コロナ新規市中感染確認は3省で131人…陝西省西安市が主、浙江省寧波市でも新たな再流行出現=1/1
- 2022/1/2 10:07
- 香港・大湾区
中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功したが、以降も散発的な市中感染確認例が度々出現している状況。
中国の国家衛生健康委員会(NHC)が1月2日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月1日の中国本土における新規市中感染確認は131人(前日から44人減)だったとのこと。内訳は陝西省123人(西安市122人、延安市1人)、浙江省7人(寧波市)、河南省1人(洛陽市)。河南省の1人は無症状感染から感染確認に転じたケース。中国本土で市中感染確認例が出現するのは77日連続。市中の無症状感染例についても2日連続で出現し、河南省(洛陽市)で4人。
1月1日24時時点の中国全土で治療中を受けている感染確認者数は3013人(うち輸入性が822人)で、重症者は16人(輸入性4人)。無症状の患者550人(輸入性519人)が医学観察下にあるとのこと。
昨年11月下旬以降、内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省、陝西省における感染確認例の急増や各地での新規感染確認例の出現により、再び感染確認者数に占める市中感染患者が過半数を占める状況が続いている。
中国当局は域内における拡散防止と同時に、域外からの流入と院内感染を防止するための徹底した措置を講じるなどして「清零(ゼロ化)」を目指す徹底的な対処を進めてきた。具体的には、局地ロックダウン、全民PCR検査によるスクリーニング、区域を跨ぐ移動の制限、飲食店等の特定業種に対する営業制限等の措置が挙げられる。しかしながら、昨年10月中旬以降、中国本土の多くの地域で感染力の強いデルタ株の市中感染例が散発している状況。省市区を越えて伝播したものもあれば、一部地域にとどまるものもあり、最初のきっかけとなった感染源もさまざま。近日、内モンゴル自治区、黒竜江省、浙江省における再流行はほぼ落ち着き、全国的には安定した状況を維持しているが、このところ陝西省西安市を中心に感染確認が相次いでおり、全市ロックダウンを含む厳格な防疫措置が講じられている。今回の陝西省西安市での再流行のきっかけは、12月4日に到着したパキスタンからの輸入性事案(デルタ変異株)とみられ、同省内をはじめ、広東省東莞市など省外の各地でも関連事案が確認されている。
近日、浙江省寧波市(北侖区)で出現している流行について、同市衛生当局はウイルスゲノム解析の結果、デルタ変異株亜系のAY.57であるとの見方を示し、先に同市の別の区(鎮海区、上虞区)で流行したものとは一致せず、他地区から流入した可能性もあり、最近ベトナムで見つかった患者のゲノム配列と似ていることを明らかにした。
このほか、マカオ特別行政区では1月1日まで84日連続市中感染確認例ゼロとなった一方、香港特別行政区では12月31日に84日ぶりとなる市中感染確認例(オミクロン変異株)が複数出現し、警戒が高まっている状況。