マカオカジノIR運営大手サンズチャイナが2021年通期業績発表…純損失は対前年3割縮小

 マカオで複数のカジノIR(統合型リゾート)を運営するサンズチャイナ社は1月27日、昨年第4四半期(2021年10〜12月)及び通期の業績を発表。

 昨年通期の同社の純損失は約10.5億米ドル(日本円換算:約1204億円)で、前年から約31%縮小した。

 昨年第4四半期の純損失は約2.45億米ドル(約281億円)で、前年同時期の約2.46億米ドルからわずかな縮小にとどまった。昨年第4四半期の純収入は前年同時期から4.3%減の約6.43億米ドル(約737億円)、調整後プロパティEBITDAは57%増の7400万米ドル(約85億円)。

 サンズチャイナの親会社にあたるラスベガスサンズグループのロバート・ゴールドスタイン会長兼CEOは今回の業績発表にあたり、サンズチャイナの業績は新型コロナウイルス感染症の流行及びそれに関連する渡航制限の影響が続いているが、プレミアムマス層による消費パフォーマンスは堅調で、(マカオのIRリブランドプロジェクト)「ザ・ロンドナー・マカオ」も完成が近づいており、市場の回復が進めば、プレミアム及びマス層が大きく伸長するチャンスとなるだろうと述べている。

 マカオでは新型コロナ防疫対策の一環として厳格な水際措置が講じられているが、中国本土との間については、2020年第4四半期までに一定条件付きで隔離検疫免除の往来再開が実現している。ただし、マカオ及び中国本土における流行状況の変化を受けて水際措置が強化されたタイミングもあり(特に昨年下半期)、右肩上がりのインバウンド旅客回復には至っていない。

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

サンズチャイナのIR、手前がザ・プラザ、奥がヴェネチアンマカオ(資料)=マカオ・コタイ地区—本紙撮影

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