香港の新型コロナ流行深刻化受けマカオでも市中感染リスク増大…当局がワクチン接種を緊急呼びかけ
- 2022/2/21 10:30
- 香港・大湾区
マカオと近接し、陸路でもつながっている香港において、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行第5波が始まり、2月に入って以降、状況が深刻化している。
マカオ政府新型コロナウイルス感染症対策センターは2月20日午後に発出した声明の中で、近隣地区で新型コロナの大規模な市中伝播が出現し、重症化や死亡に至るケースも増えているほか、香港からマカオに到着した人の輸入性感染が発覚するケースが多くなってきたことから、マカオの市中における感染リスクは明らかに増大していると指摘。市民に対してすぐに新型コロナワクチンを接種を受けるよう緊急の呼びかけを行った。また、すでにワクチンを2回接種済みでも、2回目の接種から6ヶ月以上が経過した18歳以上については、速やかにブースター接種(3回目の接種)を受けるよう促した。
同センターでは、マカオの市中における感染リスクが一層上昇した場合、厳格な防疫措置を講じる予定としており、ワクチン未接種の場合に不便が生じることになるとの見通しも示した。
同日、50歳以上の未接種者に対し、SMS(ショートメール)機能を使った呼びかけも実施されたほか、香港の例から幼児の感染リスクが高い中、マカオでは3〜11歳の接種率が8.5%にとどまる中、学校を通じた接種を呼びかける通達も発出済みという。
マカオでは、2月20日まで133日連続で市中感染例ゼロを維持しているが、輸入性については今年1月以降で23人に上っている。内訳はデルタ変異株が2人、オミクロン変異株が21人で、1月7日以降のケースはすべてオミクロン変異株とのこと。