マカオのカジノIRホテル客室で発生した複数女性全裸殺人事件の容疑者逮捕…中国・湖南省の山中に潜伏

 マカオ司法警察局は5月17日午後に特別会見を開き、同月7日にコタイ地区のカジノIR(統合型リゾート)併設ホテル客室内で女性2人の絞殺痕のある全裸遺体が見つかった事件について、中国本土の湖南省の山中で容疑者が逮捕されたと発表した。

 本件については、17日午前に湖南省公安当局からも容疑者逮捕に至る経緯及び身元に関する情報が発表されている。

 マカオ司法警察局及び湖南省公安当局発表の内容を総合すると、被疑者は黒竜江省出身の男(33)で、5月10日に指名手配され、湖南省の雪峰山脈に潜伏しているとの情報から、数千人規模の捜索隊が出動し、17日午前、逮捕に至ったとのこと。

 容疑者は4月29日にマカオ入りし、複数のホテルに宿泊した後、事件現場となった客室に移ったが、他人名義でチェックインしたものだったという。5月5日午後9時頃、換銭党と呼ばれる非合法の両替に従事する女性(1人目の被害者)を部屋に招き入れた後、6日午前1時頃に単身で近くのカジノ施設で約60万香港ドル(日本円換算:約988万円)の現金をゲーミングチップに交換してゲームに興じるも全額負け、午前4時頃に性風俗に従事しているとみられる女性(2人目の被害者)を伴い客室に戻り、同日午前中にマカオ半島北部にある關閘イミグレーションから中国本土に移動したとのこと。事件が発覚した時点で、マカオを離れていたことになる。容疑者はマカオでの行動中、かつらを着用し、帽子をかぶって変装していたという。被害者はいずれも中国本土出身で、年齢は30代。レイプされた痕跡はなかったとした。

 マカオ司法警察局では、犯行の詳細及び動機等については、中国公安当局を通じて確認する必要があり、容疑者の身柄をマカオへ移動するかどうかについても調整を要するとのこと。

マカオ司法警察局(資料)—本紙撮影

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