香港の新型コロナ新規感染者数251人…目立ったリバウンドなし=5/25
- 2022/5/25 19:10
- 香港・大湾区
人口約740万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。
2月から3月にかけて、オミクロン変異株亜種BA.2(いわゆる「ステルスオミクロン」)による伝播が主となり、市中における新規感染確認数が急増し、医療崩壊に直面するなど深刻な状況となった。3月下旬以降は緩やかな減少が続いたが、このところは単日200〜300人程度を行き来しており、下げ止まっている。
香港衛生当局が5月25日夕方の記者会見で発表した内容によれば、同日午前0時時点集計の単日の新規感染確認数は前日から1人増の251人(輸入性28人含む)とのこと。2日連続ぶりに増加となった。第5波開始以来の累計感染者数は119万8456人。新規の死亡報告数は4日ぶりに2人報告され、第5波開始以来の累計死亡者数は9159人、死亡率は0.764%に。
香港では、4月から段階的に水際措置を緩和したため、このところ輸入性の感染例が連日出現し、人数は30人前後。オミクロン変異株亜種(BA.4、BA2.12.1など)の感染者も相次ぎ見つかっている。
流行状況の安定を受けて、4月中旬から学校の対面授業再開、ソーシャルディスタンス措置の緩和(第一段階及び第二段階)が段階的に進んだ。ソーシャルディスタンス措置の緩和以降、クラスターの発生が相次ぎ、関連感染者数が数十人規模に達した例もあるほか、隔離検疫ホテルで発生した交差感染から市中でのオミクロン変異株亜種(BA2.12.1)の伝播につながったケースがるものの、これまでのところは目立ったリバウンドは出現していない。
5月24日午後8時時点の香港の3歳以上の人口におけるワクチン接種率は91.9%(1回目の接種完了)、86.6%(2回目の接種完了)となっている。接種率は昨年後半にかけて伸び悩んでいたが、流行第5波の深刻化、防疫措置の一環としてワクチンパス(所定施設入場時にワクチン接種証明の提示を要する措置)の導入計画発表などを受けて、年初から一気に上昇。ただし、このところは再び頭打ち状態に。24日単日の接種回数(1〜4回目の接種合計)は3万1345回で、7日移動平均は3万4269回。年齢層別の接種率(1回目の接種完了)では、3〜11歳(73.1%)、70〜79歳(80.72%)、80歳以上(66.88%)が大きく平均を下回っており、高齢者に対する訪問接種サービスを展開するなどの接種率向上策が講じられている。