中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は122人…上海・北京で段階的に正常化進む=5/29

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、一部地域で比較的大規模な再流行が出現している。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が5月30日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月29日の中国本土における新規市中感染確認者数は20人(前日から34人減)だったとのこと。内訳は、北京市8人、天津市6人、上海市6人。このうち上海市の2人、北京市の1人の計3人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは226日連続で、4日連続100人以下となった。

 市中の無症状感染例は102人(前日から59人減)。内訳は、上海市61人、河北省19人、遼寧省5人、吉林省5人、新疆ウイグル自治区5人、北京市4人、河南省2人、山東省1人。

 無症状を含む新規感染者数は122人で、5日連続500人以下に。このうち上海市の報告数が67人に上り、全体の54.9%を占めた。上海市では6日連続500人以下を維持。

 5月29日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2748人(うち輸入性が231人)で、重症者は133人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万3776人(輸入性453人)が医学観察下にあるとのこと。

 今年に入って以降、オミクロン変異株の流入に伴い、中国本土の多くの省市区で新規感染例の出現が続いている。

 特に深刻となったのが上海市で、3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)状態が続くが、近日は新規感染確認数が顕著な減少傾向を維持。段階的に正常化が進む状況で、6月1日からは防衛措置を講じる公共施設への入場時、公共交通機関利用時、市外へ移動する際に提示が求められるPCR検査陰性証明(あるいは抗原検査陰性証明)の有効期間を延長するなどの調整が実施されるとのこと。

 北京市でも近日は新規感染確認数が減少。依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染確認例の出現があるが、すでに市当局がコントロール可能な状態に至ったとの見方を示している。5月29日からは、生産・生活秩序の段階的な再開を図るため、分区・分級方式という社会面における防疫措置を実施。一部の区ではショッピングモールの再開や公共交通機関の正常運行化が進む一方、小区と呼ばれる居住区単位でロックダウンとなっているところもある状況。

中国・上海(資料)—本紙撮影

中国・上海(資料)—本紙撮影

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