中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が100人以下に…上海ではいよいよロックダウン解除へ=5/30
- 2022/5/31 11:19
- 香港・大湾区
中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、一部地域で比較的大規模な再流行が出現している。
中国の国家衛生健康委員会(NHC)が5月31日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月30日の中国本土における新規市中感染確認者数は28人(前日から8人増)だったとのこと。内訳は、北京市16人、上海市9人、吉林省1人、四川省1人、雲南省1人。このうち上海市の2人、四川省の1人の計3人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは227日連続で、5日連続100人以下となった。
市中の無症状感染例は69人(前日から33人減)。内訳は、上海市22人、河北省15人、遼寧省12人、吉林省7人、天津市5人、新疆ウイグル自治区4人、北京市2人、四川省1人、雲南省1人。
無症状を含む新規感染者数は97人で、6日連続500人以下に。このうち上海市の報告数が全体の32.0%を占める31人。上海市では7日連続500人以下を維持。
5月30日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は2508人(うち輸入性が234人)で、重症者は128人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万1950人(輸入性453人)が医学観察下にあるとのこと。
今年に入って以降、オミクロン変異株の流入に伴い、中国本土の多くの省市区で新規感染例の出現が続いている。
特に深刻となったのが上海市で、3月下旬から事実上のロックダウン(都市封鎖)状態が続くが、近日は新規感染確認数が顕著な減少傾向を維持。すでに段階的に正常化が進む状況だが、6月1日から段階的に住宅小区と呼ばれる居住ブロックの出入りが再開となり、公共交通機関についても順次運行を再開するとのこと。中・高リスクエリアと封鎖区域以外は車両の通行も認めらるという。段階的にではあるが、約2ヶ月に及んだロックダウンの解除を意味する。
北京市でも近日は新規感染確認数が減少しているが、依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染確認例が出現している状況。社会面におけるゼロコロナを達成した区では正常化が進む一方、一部の区では移動制限などを含む厳格な防疫措置が講じられている。