中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が3日連続100人超…北京のクラスター拡大、朝陽区で3日間のPCR検査スクリーニング展開=6/12

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株及びその亜種(いわゆる「ステルスオミクロン」等)の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が6月13日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月12日の中国本土における新規市中感染確認者数は69人(前日から53人減)だったとのこと。内訳は、北京市29人、内モンゴル自治区27人、上海市11人、重慶市2人。このうち北京市の1人、上海市の1人の計2人が無症状から感染確認に転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは240日連続で、2日ぶりに100人以下となった。

 市中の無症状感染例は74人(前日から横ばい)。内訳は、上海市26人、北京市22人、内モンゴル自治区13人、吉林省4人、雲南省3人、広西チワン族自治区2人、遼寧省1人、浙江省1人、重慶市1人、四川省1人。

 無症状を含む新規感染者数は143人で、3日連続100人超となった。

 5月末にロックダウンが解除となった上海市では目立ったリバウンドは出現していないものの、依然として社会面(隔離対象ではない一般市中)における感染者が散発的に出現している。同市では、6月12日から市民に対して週1回PCR検査を受けることが必須とされた。

 4月下旬から再流行が続く北京市については、一旦は多くのエリアで社会面におけるゼロコロナを達成し、一部を除いて正常化が進んでいたが、近日、朝陽区にあるバー(クラブ規模の大型施設)でクラスターが発生。12日午後3時までに166人まで拡大し、14の区と経済開発区で関連患者が確認されたとのこと。朝陽区では12日から3日間にわたってPCR検査によるスクリーニングが実施されるという。市当局は12日夕方の会見で、今回のクラスターが猛威を振るっており、少し前に卸売市場で発生したものや以前の再流行と比較して防疫対策の難易度が高く、拡散を防止し、最速で伝播チェーンの寸断するため、追跡及びリスク管理が急務とした。

 このほか、これまでにもしばしば再流行が出現していた内モンゴル自治区(特にシリンゴル盟)で多くの感染例が出現する状況が続く。

 6月12日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は886人(うち輸入性が196人)で、重症者は19人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2396人(輸入性467人)が医学観察下にあるとのこと。

 このところ中国本土の状況は安定してきたが、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に感染確認数の増加が続き、11、12日の新規市中感染確認数は2日連続で800人超に。マカオについては約8ヶ月にわたって市中感染確認数ゼロを維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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