中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が4日連続2千人超…海南、チベット、新疆が大半占める=8/15

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京など一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が8月16日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月15日の中国本土における新規市中感染確認者数は530人(前日から162人減)だったとのこと。内訳は海南省426人、チベット自治区26人、浙江省17人、新疆ウイグル自治区12人、福建省11人、四川省11人、広東省9人、陝西省4人、北京市3人、河南省3人、青海省2人、内モンゴル自治区1人、江西省1人、山東省1人、広西チワン族自治区1人、貴州省1人、雲南省1人。このうち浙江省の13人、新疆ウイグル自治区の11人、広東省の3人、四川省の2人、陝西省の2人、広西チワン族自治区の1人、海南省の1人の計33人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは304日連続で、12日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1838人(前日から218人増)。内訳は海南省785人、チベット自治区629人、新疆ウイグル自治区248人、新疆生産建設兵団57人、浙江省38人、江西省29人、湖北省11人、広東省8人、青海省8人、江蘇省4人、四川省4人、上海市3人、山東省3人、雲南省2人、北京市1人、河北省1人、安徽省1人、福建省1人、広西チワン族自治区1人、重慶市1人、貴州省1人、陝西省1人、甘粛省1人。

 無症状を含む新規感染者数は2368人で、2日ぶり増、4日連続2千人超、6日連続4桁に。

 8月15日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6347人(うち輸入性が680人)で、重症者は16人(輸入性2人)。無症状の患者1万2599人(輸入性732人)が医学観察下にあるとのこと。

 省区市別で最多となったのは8月1日からリゾート地として知られる三亜市を中心にオミクロンBA.5.1.3の流行が続く海南省で、1211人。三亜市では依然として多くの感染者が出現しており、15日は783人。同市の8月1日以来の累計感染者数は約8千人に達した。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降8日連続で2桁の感染例が出現。15日の新規感染者数は17人で、うち10人が湛江市から報告されたケース。同市では省外から流入したオミクロンBA.5.1.3とBA5.2派生型の2つの伝播チェーンが存在するとされる。その他は広州市、仏山市、東莞市、茂名市、深圳市からの報告例。

 また、このところチベット自治区でも連日多くの感染者が出現しており、15日の感染例は約650人に上った。当地では8月16日から航空機で自治区外へ出る人に対し、出発前3日内2回のPCR検査陰性証明の提示及び空港における迅速抗原検査結果が陰性であることを求める措置が講じられるとのこと。新疆ウイグル自治区でも連日3桁の感染例が出現しており、15日の感染例は過半がイリ・カザフ自治州グルジャ市(伊寧市)に集中していた。

 他にも各地で再流行が散発しており、ウイルス型もさまざま。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では4〜5千前後(輸入性含む)となっている。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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