マカオ、2022年2QのGDPは前年同期比39.3%マイナス…インバウンド旅客減が主要因

 マカオ政府統計調査局は8月26日、今年第2四半期(2022年4〜6月)の域内総生産(GDP)に関する統計を公表。

 今年第2四半期の実質GDPは前年同期比39.3%のマイナスだった。2020年同期比では66.3%のマイナス。

 マイナス要因として、新型コロナ防疫対策に係る水際措置によりインバウンド旅客数が前年同期比27.5%減(宿泊を伴う旅客に限ると47.0%減)となり、サービス輸出の48.6%減につながったことを挙げた。サービス輸出の内訳は、ゲーミング(カジノ)サービス輸出69.6%減、その他ツーリズムサービス輸出41.4%減。貨物輸出は36.0%減。固定資本形成総額の下落に伴い、内需の下落幅は12.2%まで拡大。貨物及びサービス輸入は20.0%、12.0%のそれぞれ下落。GDPデフレーターは0.9%下落。

 景気の低迷により居民の消費意欲の減退が進み、加えて6月下旬に市中で新型コロナ患者が相次ぎ出現したことで経済活動に影響が生じたことから、家計のマカオでの最終消費支出は6.3%減。外地での最終消費支出についても4.1%減。個人消費全体では6.6%減となった。

 マカオ政府の物品・サービスの純購入額が15.7%減となったことで、政府最終支出は6.5%減に。

 固定資本形成総額は29.4%減。このうち建築投資が41.4%減だったが、設備投資が17.5%増。公共プロジェクトについては、主に公共住宅プロジェクトへの投資が減少したことで、公共プロジェクト投資は24.3%減。ただし、設備投資は47.4%増。民間部門の投資は、カジノ施設への投資減により、建設投資が48.6%減となったが、設備投資は15.4%増。

 新型コロナの影響がロジスティックに波及したことに加え、総体需要も下落したことで、貨物輸入及び輸出は20.0%、36.0%のそれぞれ減。

大型カジノIR(統合型リゾート)が建ち並ぶマカオ・コタイ地区(資料)=2021年5月9日本紙撮影

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