中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1499人、5日連続減…依然チベット自治区が最多で500人超=9/5

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が9月6日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月5日の中国本土における新規市中感染確認者数は264人(前日と39人減)だったとのこと。内訳は四川省68人、チベット自治区52人、広東省43人、内モンゴル自治区39人、海南省30人、黒竜江省7人、江西省4人、新疆ウイグル自治区4人、河北省3人、吉林省3人、遼寧省2人、山東省2人、陝西省2人、青海省2人、北京市1人、福建省1人、広西チワン族自治区1人。このうち海南省の25人、内モンゴル自治区の7人、、新疆ウイグル自治区の4人、吉林省の3人、広東省の2人、四川省の1人、チベット自治区の1人、陝西省の1人の計44人が無症状から感染確認へ転じた事案。中国本土で市中感染確認例が出現するのは325日連続で、33日連続3桁となった。

 市中の無症状感染例は1235人(前日から14人減)。内訳はチベット自治区453人、黒竜江省148人、青海省93人、遼寧省89人、江西省70人、四川省70人、内モンゴル自治区69人、山東省63人、新疆ウイグル自治区32人、広西チワン族自治区28人、河南省20人、吉林省19人、広東省17人、湖北省15人、天津市12人、甘粛省10人、海南省9人、河北省5人、安徽省4人、浙江省3人、貴州省3人、重慶市2人、陝西省1人。

 無症状を含む新規感染者数は1499人で、5日連続減。ただし、27日連続4桁に。

 9月5日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は6227人(うち輸入性が557人)で、重症者は34人(輸入性ゼロ)。無症状の患者2万4593人(輸入性733人)が医学観察下にあるとのこと。

 新規感染者数の省区市別では、依然としてチベット自治区が最多の505人。ラサ市とシガツェ市に集中している。

 次いで、四川省の138人。10日連続3桁となった。こちらは成都市に集中しており、同市では5日から3日連続で全民PCR検査が実施されており、市内の広範囲で準ロックダウンに相当する移動制限を含む厳格な防疫措置が講じられているという。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月5日以降は連日複数の感染例が出現。5日の新規感染者数は58人で、うち36人が深圳市に集中。同市では、香港から流入したとみられるオミクロンBF.15(BA.5の派生)感染例が確認され、防疫措置の引き締めが進んだ。省内その他は広州市、恵州市、江門市からの報告例。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港ではソーシャルディスタンス措置の第二次緩和後に市中感染確認数の緩やかなリバウンドが続き、直近では1万人水準(輸入性含む)まで増加している。主流株がオミクロンBA.5に置き換わりつつある状況で、医療体制の準備も進んでいる。マカオでは6月中旬から市中でオミクロンBA.5.1の流行が続き、累計1800人超に達した。ただし、全市民を対象とした高頻度のPCR検査及び迅速抗原検査によるスクリーニングと準ロックダウンともいえる厳格な防疫措置を講じて対応した結果、8月1日までにゼロコロナ状態を実現。以降は落ち着いた状態を維持している。

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

中国・北京(資料写真)—本紙撮影

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