香港の新型コロナ新規感染確認者数が4日ぶり1万人以下…オミクロンBA.5の占める割合が66%に=9/10
- 2022/9/10 19:15
- 香港・大湾区
人口約730万人の香港では、昨年(2021年)12月末から新型コロナウイルス感染症の流行「第5波」が続く。
香港衛生当局が9月10日夕方の会見で発表した内容によれば、同日午前0時時点集計の単日の新規市中感染確認数は前日から320人減の9602人、輸入性は31人増の185人だった。
市中と輸入性の合計は前日から289人減の9787人で、4日ぶりに1万人以下となった。第5波開始以来の累計感染確認数は約163.0万人。
新規死亡報告数は11人で、年齢は21〜99歳。このうち3人が3回目のワクチン接種を受けていなかったという。第5波開始以来の累計死亡者数は9575人に。
直近の公立病院の入院患者数(新型コロナ感染者)は2698人で、このうち新規の入院患者が333人。
感染者数の増と比例して入院患者数も増加の一途にあり、8月下旬からランタオ島のアジアワールドエキスポ内の臨時病院が再稼働したほか、公立病院における病床調整プランも発動され、コロナ患者用の病床確保が進む。その一方で、緊急性を要しない医療サービスに影響が及んでいる。院内感染や医療従事者の感染が相次ぐほか、高齢者介護施設などグループホームでもクラスターが頻繁に出現する状況。
香港では2月から3月にかけて、オミクロン変異株派生型のBA.2(いわゆる「ステルスオミクロン」)による伝播が主となり、市中における新規感染確認数が急増し、医療崩壊に直面するなど深刻な状況となった。3月下旬以降は緩やかな減少が続いたが、長く単日200〜300人程度でこう着状態を維持した後、6月中旬からは主流株のオミクロンBA.5への置き換わりが進んだことで、目立ったリバウンドが出現している。2〜3月にかけてのピーク後には、水際措置及びソーシャルディスタンス措置の段階的緩和があった。リバウンドの出現を受けて、ソーシャルディスタンス措置については追加緩和の見合わせが続く。
新規市中感染例に占める変異株の割合について、10日の会見で最新データが明らかにされ、BA.5が66%、BA.4が8.6%、BA.2.12.1が5.4%、BA.2.2が20%だったとのこと。