中国本土の新型コロナ新規市中感染者数が3日連続1千人超…福建省でも3桁に、福州市が主=10/26

 中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。

 中国の国家衛生健康委員会(NHC)が10月27日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月26日の中国本土における新規市中感染確認者数は193人(前日から104人減)だったとのこと。内訳は福建省31人、内モンゴル自治区30人、山西省16人、広東省15人、湖南省13人、重慶市13人、陝西省13人、北京市12人、江蘇省12人、新疆ウイグル自治区11人、青海省7人、河南省5人、四川省4人、安徽省3人、山東省3人、チベット自治区2人、天津市1人、上海市1人、浙江省1人。このうち福建省の17人、江蘇省の2人、浙江省の1人、広東省の1人、四川省の1人の計22人が無症状から感染確認へ転じた事案。

 市中の無症状感染例は924人(前日から20人減)。内訳は青海省117人、新疆ウイグル自治区114人、内モンゴル自治区92人、広東省84人、福建省78人、山東省74人、湖南省57人、湖北省53人、陝西省33人、四川省31人、山西省28人、甘粛省24人、重慶市22人、河南省20人、江蘇省19人、黒竜江省10人、雲南省10人、安徽省9人、上海市8人、広西チワン族自治区8人、河北省7人、天津市6人、チベット自治区6人、北京市5人、寧夏回族自治区4人、浙江省3人、江西省2人。

 無症状を含む新規感染者数は1117人で、6日ぶり減。ただし、3日連続1千人超となった。

 10月26日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は3666人(うち輸入性が562人)で、重症者は18人(輸入性ゼロ)。無症状の患者1万5557人(輸入性1082人)が医学観察下にあるとのこと。

 10月26日に新規感染者の報告があった省市区の数は全31のうち27で、前日から1減。このうち3桁となったのは新疆ウイグル自治区(125人)、青海省(124人)、内モンゴル自治区(122人)、福建省(109人)の4省区。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。

 香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現している状況。26日の新規感染者数は前日から13人減の99人。およそ半数が広州市からの報告例で、海珠区、越秀区、茘湾区などで27日も継続して全民PCR検査によるスクリーニングが実施されるという。海珠区については、30日まで現行の防疫措置が維持され、公共場所への出入りにあたって48時間以内のPCR検査陰性証明の提示が必要となるほか、飲食店のイートイン営業、幼稚園・小学校・中学校の対面授業、映画館とバーの営業が見合わせに。市当局は26日の会見で、海珠区の流行状況は依然として発展途上にあるとの見方を示した。

 新たに3桁となった福建省では、福州市からの報告例が主(68人)。少ないその他はアモイ市、漳州市、泉州市、莆田市から。

 中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中で26日に陽性者1人が出現したが、当局は輸入性事案との見解を示した。

中国・福建省アモイ市の町並み(資料)=本紙撮影

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