マカオほかIR運営メルコリゾーツが2022年3Q業績発表…依然として新型コロナによる渡航制限の影響大きく

 マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エンターテインメント社は11月2日、今年第3四半期(2022年7〜9月)監査前業績を発表。

 同社の今年第3四半期の営業収益は前年同時期から46%減となる約2.418億米ドル(日本円換算:約356億円)。主な減少要因として、7月に政府の指示による新型コロナ防疫対策の一環としてのカジノ施設の一時営業中止、また期内のマカオと中国本土の新型コロナ流行状況を背景に両地の間の渡航制限が厳格化され、VIP及びマスゲーミング部門のパフォーマンスが減速したことを挙げた。

 今年第3四半期の調整後プロパティEBITDAはマイナス約3490万米ドル(約51億円)、また親会社株主に帰属する当期純損失は前年同時期の約2.332億米ドル(約343億円)から2.438億米ドル(約359億円)へ拡大。

 業績発表にあたり、メルコリゾーツのローレンス・ホー会長兼最高経営責任者(CEO)は、マカオ政府が7月に厳格な防疫措置を講じ、傘下のカジノが12日間にわたって営業を中止し、再開後も厳格な渡航制限が維持される中、経営環境は依然として厳しいが、前日(11月1日)から中国本土居民の個人・団体訪マカオ許可の電子申請が再開されたことで、インバウンド旅客数が増加傾向を維持することについての慎重かつ楽観的な見通しは変わらないとした。

 また、現在マカオ・コタイ地区で開発を進めるIR施設「スタジオシティマカオ」の第2期拡張部について、工事は順調で、来年(2023年)第2四半期からの段階的オープンを予定しているとのこと。

メルコリゾーツ&エンターテインメント社の旗艦IR施設「シティ・オブ・ドリームス マカオ」(資料)

メルコリゾーツ&エンターテインメント社の旗艦IR施設「シティ・オブ・ドリームス マカオ」(資料)

関連記事

最近の記事

  1.  冬のマカオの街を美しく彩る毎年恒例のイルミネーションイベント「ライトアップマカオ2024(中国語…
  2.  マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は11月21日、今年(2024年)10月の訪マカオ外客数(…
  3.  マカオを中心にアジア、欧州で統合型リゾート(IR)施設の開発・所有・運営を行うメルコリゾーツ&エ…
  4.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営する澳門輕…
  5.  マカオ政府統計調査局は11月20日、今年(2024年)1〜9月の小売業販売額調査結果を公表。 …

ピックアップ記事

  1.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  2.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  3.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  4.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…
  5.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
  5.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年11月号
(vol.137)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun