マカオ 2022年9月貨幣・金融統計公表…ローカルの預金残高が5ヶ月ぶり減、不良債権比率1%超に
- 2022/11/4 10:15
- 産業・経済
マカオ政府金融管理局は11月4日、今年(2022年)9月の貨幣・金融統計を公表。内容のサマリーは下記の通り。
【マネーサプライ】
流通貨幣が前月から2.4%、通知預金が5.5%のそれぞれ減で、M1は4.6%下落。また、準通貨負債は1.0%減。M1及び準貨幣負債を含む広義貨幣供給量M2は1.4%下落となる6797億マカオパタカ(日本円換算:約12兆4858億円)に。前年同月との比較では、M1が6.9%、M2が1.3%のそれぞれ下落。M2に占める通貨別の比率はマカオパタカが36.3%、香港ドルが45.0%、人民元が7.3%、米ドルが9.5%。
【預金】
マカオ居民(マカオ居留権保有者)による預金残高は前月から1.4%減の6594億マカオパタカ(約12兆1129億円)で5ヶ月ぶり減、非居民による預金残高についても9.0%減の3157億マカオパタカ(約5兆7993億円)で2ヶ月ぶり減、公共部門の銀行システムへの預金残高は4.0%減の2518億マカオパタカ(約4兆6255億円)で2ヶ月ぶり減となり、これらを総合して計算した銀行システムの預金残高は4.0%減の1兆2268億マカオパタカ(約22兆5358億円)で2ヶ月ぶり減に。このうち、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの占める割合はそれぞれ20.4%、46.3%、8.2%、22.9%。
【融資】
地元民間部門への融資は前月から0.5%増の5670億マカオパタカ(約10兆4156億円)。対外民間部門への融資は1.1%減の7414億マカオパタカ(約13兆6192億円)。民間部門へ融資額は合計で0.4%減の1兆3084億マカオパタカ(約24兆0348億円)となり、マカオパタカ、香港ドル、人民元、米ドルの比率はそれぞれ16.6%、39.0%、16.3%、25.8%。
【預貸率/不良債権比率】
銀行のマカオ居民に対する預貸率は今年9月末時点で前月末から1.6ポイント上昇の62.2%。非マカオ居民含む総体預貸率は3.8ポイント上昇の106.6%。1ヶ月及び3ヶ月ベース計算による流動資産対負債比率はそれぞれ63.1%、58.8%水準。不良債権比率は前月末から0.17ポイント上昇の1.11%。