中国本土の新型コロナ新規市中感染者数は1.6万人…広東省が最多、広州市だけで4千人超=11/13
- 2022/11/14 10:43
- 香港・大湾区
中国本土では、比較的早い時期に新型コロナの封じ込めに成功し、以降は全国的には安定した状況となり、散発的な市中感染確認例が度々出現する程度だったが、今年(2022年)に入って以降はオミクロン変異株の流入を受け、上海や北京といった主要都市を含む一部地域で比較的大規模な再流行が発生した。
中国の国家衛生健康委員会(NHC)が11月14日朝に公式サイト上で公表した情報によれば、同月13日の中国本土における新規市中感染確認者数は1747人(前日から72人増)だったとのこと。内訳は広東省707人、北京市237人、河南省225人、重慶市150人、内モンゴル自治区81人、四川省74人、山西省34人、浙江省34人、雲南省34人、新疆ウイグル自治区29人、江蘇省23人、黒竜江省19人、福建省17人、陝西省17人、貴州省15人、青海省8人、甘粛省7人、天津市6人、河北省5人、湖南省5人、チベット自治区5人、山東省4人、遼寧省3人、安徽省3人、上海市2人、湖北省2人、海南省1人。このうち広東省の488人、雲南省の16人、黒竜江省の10人、四川省の9人、甘粛省の7人、浙江省の6人、北京市の3人、福建省の3人、貴州省の2人、山西省の1人、重慶市の1人、陝西省の1人の計547人が無症状から感染確認へ転じた事案。
市中の無症状感染例は1万4325人(前日から1239人増)。内訳は広東省3941人、河南省2789人、重慶市2147人、内モンゴル自治区1185人、新疆ウイグル自治区713人、河北省684人、甘粛省517人、黒竜江省358人、青海省340人、湖南省299人、四川省231人、山西省181人、北京市170人、山東省159人、雲南省128人、安徽省78人、天津市75人、湖北省74人、江蘇省52人、陝西省44人、浙江省38人、福建省21人、広西チワン族自治区17人、遼寧省15人、貴州省15人、寧夏回族自治区14人、上海市13人、江西省12人、チベット自治区12人、海南省2人、吉林省1人。
無症状を含む新規感染者数は1万6072人で、9日連続増。また、4日連続1万人超えとなり、上海市での大規模なロックダウンをはじめ、各地で目立った再流行が出現していたおよそ半年前と同水準。
11月13日24時時点の中国本土で治療中を受けている感染確認者数は1万3389人(うち輸入性が539人)で、重症者は22人(輸入性ゼロ)。無症状の患者9万2639人(輸入性1036人)が医学観察下にあるとのこと。
11月13日に新規感染例の報告があった省市区の数は全31のうち31で、前日と同数。このうち広東省(4648人)、河南省(3014人)、重慶市(2297人)、内モンゴル自治区(1266人)の4省区が4桁に上ったほか、新疆ウイグル自治区(742人)、河北省(689人)、甘粛省(524人)、北京市(407人)、黒竜江省(377人)、青海省(348人)、四川省(305人)、湖南省(304人)、山西省(215人)、山東省(163人)、雲南省(162人)の11省市区が3桁に。依然として多くの省市区で患者が出現する状況が続く。
香港・マカオに隣接する広東省では、しばらく落ち着いた状況が続いた後、8月初旬以降は連日複数の感染例が出現。10月下旬から急増している。13日の新規感染者数は前日から380人増の4648人で、4千人超が広州市からの報告例。同市の流行はオミクロンBA.5.2によるものとされる。市当局は13日午後の会見で、感染例が最も集中している海珠区では依然として流行拡大が続く状況だが、荔湾区では総じて落ち着き、社会面(隔離対象ではない一般市中)における伝播リスクは低下しており、番禺区については社会面の伝播リスクが存在するとの見方を示した。目下、市内の広い範囲で移動制限を含む厳格な防疫措置が講じられており、市民生活にも大きな影響が及んでいる模様。小中学校に関して、海珠区、越秀区、荔湾、白雲区、天河区、番禺区、黄埔区の7区ではオンライン授業を継続するものの、14日から花都区で一部を除いて対面授業が再開されるという。省内その他は珠海市、中山市、仏山市などからの報告例。
このほか、河南省でも近日感染拡大が続く状況で、大半が鄭州市からの報告例。重慶市でも2千人超となった。オミクロンBF.7が流行しているとされる北京市では4日連続3桁となり、社会面から発見に至ったケースも48人に上った。
中国本土の状況は総じて落ち着いている一方で、香港では昨年末から流行第5波が続いており、直近の単日新規感染者数は5千人前後で推移。9月26日からは入境時の義務的隔離検疫も不要となり、事実上ウィズコロナに転換したといえる。マカオについては長期にわたって市中感染確認数ゼロの落ち着いた状態を維持。こちらは中国本土に倣ってゼロコロナ政策を堅持する方針を示している。なお、マカオ市中では10月26日以降、相次いで珠海市から流入した輸入性あるいは輸入関連性の陽性者が出現したが、11月5日までに安全が確認されたとして従前の常態防疫体制に戻った。