マカオの銀行における国際業務割合が4四半期ぶり上昇…2022年4Q

 マカオ金融管理局は2月16日、昨年第4四半期(2022年10〜12月)のマカオ国際性銀行業務統計を公表。

 昨年第4四半期のマカオの銀行業務全体に占める国際性業務割合は前四半期から上昇。上昇となるのは4四半期ぶりのこと。昨年12月末におけるマカオの銀行システム総資産に占める国際資産の割合は同年9月末から0.6ポイント上昇の85.3%。国際負債の割合については0.5ポイント下落の81.9%。

 外貨はマカオの国際銀行業務における主要取引単位となっている。昨年12月末における国際銀行資産と負債に占めるマカオパタカの割合は0.8%と0.7%。香港ドル、米ドル、人民元、その他外貨の国際資産に占める割合は32.3%、42.9%、20.9%、3.1%、国際負債に占める割合は34.0%、38.3%、24.1%、2.9%。

 昨年12月末におけるマカオの銀行の国際資産総額は、同年9月末から6.3%増の2兆2091億マカオパタカ(日本円換算:約36兆5223億円)。このうち、対外資産は2.5%増の1兆5989億マカオパタカ(約26兆4333億円)、マカオにおける外貨資産は17.9%増の6102億マカオパタカ(約10兆0880億円)。国際資産の主要構成要素である外地におけるノンバンクローンは5.4%減の7017億マカオパタカ(約11兆6006億円)。

 昨年12月末におけるマカオの銀行の国際負債総額は、同年9月末から4.9%増の2兆1209億マカオパタカ(約35兆0631億円)。このうち、対外負債は0.9%増となる1兆2016億マカオパタカ(約19兆8651億円)、マカオにおける外貨負債は10.8%増の9193億マカオパタカ(約15兆1981億円)。マカオ居民及びマカオ特別行政区によるマカオの銀行への各種外貨預金が国際負債の主要な構成要素となっており、その残高は同年9月末から0.3%減の6672億マカオパタカ(約11兆0303億円)。

 マカオの国際銀行業務は主にアジアに分布している。昨年12月末におけるマカオの銀行システムの対外資産のうち、対中国本土及び香港の債権が占める割合は40.4%、24.9%。同時に、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.8%及び12.4%。対外負債全体に占める対香港及び中国本土の割合は41.0%及び38.2%、ポルトガル語圏諸国及び「一帯一路」周辺国家が0.6%及び6.4%。

 マカオ国際性銀行業務統計は国際決済銀行(BIS)が提唱する方法で作成されたもの。

マカオ金融管理局ビル(資料)=2020年7月本紙撮影

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