マカオ、2022年のMICE開催件数は11件増…参加・入場者数も1.1%増

 マカオ政府統計調査局は2月23日、昨年第4四半期(2022年10〜12月)及び通期にマカオで開催されたMICE(会議・研修、インセンティブ活動、国際・学術会議、エキジビション)に関する統計を公表。

 昨年第4四半期のMICE開催件数は前年同時期から34件増の197件、参加・入場者数については大規模エキジビション開催数の減により15.4%減の60.8万人(延べ、以下同)だった。

 コンベンション(会議)の開催件数は26件増の166件、参加者数は35.7%増の1.8万人。平均開催期間は横ばいの1.0日、使用会場総面積は49.9%増の11.8万平米。

 エキジビション開催件数は8件増の28件。入場観衆数は16.3%減の59.0万人で、2万人以上の観衆が入場したエキジビションが減ったことによる。平均開催期間は横ばいの3.2日、使用会場総面積は13.5%増の25.0万平米。インセンティブ活動の開催件数は3件で、参加者数は479人。

 昨年第4四半期に開催されたエキジビション主催者の収入は4.1%増の5156万パタカ(日本円換算:約8.6億円)、支出は20.2%増の1.5億パタカ(約25.0億円)。22件の民間主催のエキジビションに限ると、収入は5.8%減の4275万パタカ(約7.1億円)で、政府及びその他機関による補助金とブース賃料が収入のそれぞれ68.0%、31.8%を占めた。支出は32.4%増の6370万パタカ(約10.6億円)となり、39.9%が設営費だった。

 エキジビション出展者数は3098、プロフェショナル観衆数は2.8万人。952の出展者から回答を得たアンケート調査結果によれば、収入の96.8%が商品販売によるもので、支出の48.7%をブース賃料、30.0%をブース設営費が占めたという。

 昨年通期のMICE開催件数は前年から11件増の460件、参加・入場者数は1.4%増の142.1万人。コンベンション開催件数は1件減の385件、参加者数は1.1%減の4.2万人。エキジビションは9件増の64件、入場観衆数は1.5%増の137.6万人。インセンティブ活動は3件増の11件、参加者数は11.1%減の2193人。

 エキジビション主催者の収入は2.7%増の7872万パタカ(約13.1億円)、支出は15.9%増の2.0億パタカ(約33.4億円)。民間主催のエキジビションは57件で、収入は3.9%減の6867万パタカ(約11.5億円)、支出は19.2%増の9031万パタカ(約15.1億円)。収支は2164万パタカ(約3.6億円)のマイナスで、政府及びその他機関による補助を除いた場合は5540万パタカ(約9.2億円)のマイナスに。

 マカオでは長期にわたって中国本土に倣ってゼロコロナ政策が堅持されており、外からの流入防止を目的とした厳格な水際措置、また域内においても拡散防止措置が講じられていたため、MICE業界も苦戦を余儀なくされていたが、昨年12月に事実上のウィズコロナ政策に転じ、今年1月初旬からは水際措置が大幅緩和となったことで、状況は一転。今年についてはMICE業界も回復が進むと予想されている。

マカオ歴史市街地区にあるモンテの砦から望む町並み(資料)=2020年4月本紙撮影

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