マカオ、街頭監視カメラシステム「天眼」第5次増備分の運用開始へ…約1900台体制に

 マカオ政府は、安全な都市づくり及びITを活用した警察力向上の一環として、2016年から「天眼(スカイアイ)」と呼ばれる街頭監視カメラシステムの整備を進めている。

 マカオ警察総局は3月1日、天眼の第5次増備分300台のうち設置を終えた298台について、同月2日から運用を開始すると発表。残る2台は道路工事の進捗に合わせて設置予定となっており、年内にも設置と運用開始にかかる手続きを終える見込みとしている。

 天眼は第4次増備分までの計1620台が運用中で、事前予想通りの成果を挙げているとのこと。第5次増備分と合わせて約1900台体制となる。同局によれば、昨年(2022年)に殺人、麻薬密売、強盗、窃盗、放火、禁止武器所持、傷害、詐欺、拾得物不正占有などの刑事事件に絡む3665件の捜査で映像が活用されたという。

 なお、天眼は犯罪捜査に活用するものであるが、同時に市民のプライバシーに十分配慮するため、設置場所、撮影角度、撮影範囲等に関して政府個人情報保護弁公室に申請を出し、許可を得た上で運用しているとした。

 参考までに、マカオの面積は約32平方キロ。東京の山手線の内側のおよそ半分に相当する。マカオ政府は2028年までに天眼を4200台体制とする計画を明らかにしている。

マカオの街頭に設置されている「天眼」(資料)=世界遺産・聖ポール天主堂跡前(写真:マカオ警察総局)

関連記事

最近の記事

  1.  澳門海關(マカオ税関)は11月22日、治安警察局及び消防局と合同でマカオの4つの陸路イミグレーシ…
  2.  マカオの主要な空の玄関口・マカオ国際空港の運営会社にあたる澳門國際機場專營股份有限公司(CAM)…
  3.  マカオ政府統計・センサス局は11月22日、昨年(2023年)のマカオの産業構造統計を公表。マカオ…
  4.  マカオではアフターコロナで社会・経済の正常化が進んだ昨年(2023年)から歩行者による禁止場所で…
  5.  マカオ司法警察局は11月22日、違法薬物密売及び使用の疑いで香港人の女(37)を逮捕したと発表。…

ピックアップ記事

  1.  マカオで統合型リゾート(IR)を運営するサンズチャイナと米国のホテル大手マリオットインターナショ…
  2.  マカオのマカオ半島側とタイパ島を結ぶ4番目の跨海大橋となる「マカオ大橋(澳門大橋/Ponte M…
  3.  マカオの新交通システム「マカオLRT(Light Rapid Transit)」を運営するマカオ…
  4.  マカオ政府は6月17日、政府がコタイ地区の南東部に位置する約9万4000平米の国有地を活用し、約…
  5.  マカオ政府旅遊局(MGTO)が国際旅客誘致策の一環として今年(2024年)1月1日から実施してい…

注目記事

  1.  日本も出場した女子バレーボールネーションズリーグ(VNL)予選第2週のマカオ大会が5月28日から…
  2.  去る12月23日夜、日本の歌手・近藤真彦さんがマカオ・コタイ地区にある統合型リゾート「MGMコタ…
  3.  マカオ治安警察局は3月5日、東京などからマカオへ向かう航空機内で窃盗を繰り返したとして中国人(中…
  4.  日本の三菱重工業は2月29日、マカオ政府公共建設局(DSOP)から、マカオLRT(Light R…
  5.  豪華絢爛な大型IR(統合型リゾート)を中心としたカジノが目立つマカオだが、実は競馬、サッカー及び…
香港でのビジネス進出や会社運営をサポート

月刊マカオ新聞

2024年12月号
(vol.138)

マカオに取材拠点を置くマカオ初、唯一の月刊日本語新聞「マカオ新聞」。ビジネスと観光、生活に役立つ現地マカオ発の最新トピックを月刊でお届けいたします。記事紹介及び閲覧はこちらへ。

ページ上部へ戻る
マカオ新聞|The Macau Shimbun