マカオのホテル客室内で発生した女性殺人事件の容疑者逮捕…計画的犯行の可能性も

 3月12日、マカオ半島の中区にあるホテルの客室内でマカオ人の女性(45)の遺体が見つかり、遺体の頭部に不尋常な傷跡が複数あったことから、マカオ司法警察局が殺人事件として捜査を行っていた。

 その後、同局は翌13日に容疑者として香港人の無職の男(45)を逮捕したと発表。14日午後に会見を開き、詳細を明らかにした。

 同局の発表によれば、被疑者は被害者から性的サービスを受けさたいに侮蔑の言葉を浴びせられたことに腹を立てて硬いものを手に持って複数回にわたって相手の頭部を攻撃したと供述しているとのこと。同局は通報から10時間以内で容疑者逮捕に至り、DNA鑑定などの結果と合わせ、被疑者による犯行である形跡が明瞭とし、過重殺人及び窃盗罪で検察院送致するとした。

 被害者は、客室内のシャワールームにうつ伏せの状態で発見され、左頭骨に15ミリ大の傷口があったほか、頭骨の損傷も重大で、硬いもので複数回攻撃されたことによる脳への損傷が死因との見方を示した。シャワールームの壁面からは複数の血痕が見つかり、ここが殺害現場となった可能性が高いが、客室内から凶器は見つかっていないという。

 ホテルの監視カメラ映像の分析から、被害者は今年(2023年)2月中旬からこの客室を借り、客を取って性的なマッサージサービスを提供していたことが判明。被疑者は3月10日午後9時頃にバッグを持って被害者の客室に入り、30分後に部屋を出たといい、この際に所持していたスーツケースはチャックがきちんと閉まっておらず、客室から持ち出した枕が露出していたという。同局が12日に通報を受けて捜査に着手した後、この枕がマカオ半島北部の三盞燈エリアにあるビルのG階(日本の1階に相当)の物置スペースから発見され、公共エリアの監視システムなどを活用して被疑者の行方を追い、同日午後9時頃、マカオ半島東部にある新口岸アクティビティセンターで身柄の拘束に成功したとのこと。

 被疑者は昨年(2022年)3月にマカオへ入境した後、公園や荒廃した雑居ビルなどを転々としながら路上生活を送っていたと話しているという。同局では、被疑者が犯行後に被害者の携帯電話を奪って逃走したこと、犯行現場を清掃していたこと、多くの場所を徘徊しながら9つのビルに証拠を分散して隠したことが捜査撹乱を目的とした可能性があることなどから、計画的な犯行である可能性も排除できないとし、引き続き捜査を継続するとしている。なお、被疑者は計画的犯行を否定する供述しているという。

 なお、現場となったのはペンサオンと呼ばれる格安ホテルで、多くの市民や観光客で賑わう世界遺産セナド広場から徒歩すぐ、メインストリートの新馬路から路地に入った先に位置する。

マカオ司法警察局(資料)=本紙撮影

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