マカオ、無認可宿泊施設への立入検査で不法入境やオーバーステイの中国人複数発見

 マカオ治安警察局は3月31日、市民からの通報を受けて無認可宿泊施設の疑いがあるマンションの一室へ立入検査を実施したところ、不法入境やオーバーステイ状態にある人物及び偽造文書等を発見し、中国本土出身の男5人、女1人の計6人を逮捕したと発表。

 現場はタイパ島のコインブラ街にあるマンションの一室で、間取りは3ベッドルーム+リビングだったとのこと。立入検査は同月27日午後に実施され、調査の結果、不法入境者が3人、オーバーステイが3人と判明。このうち夫婦関係にある男女各1人(夫が不法入境、妻がオーバーステイ)が運営役(部屋の借主)だったが、大家との直接契約ではなく、カジノ付近で見知らぬ男から月額2000香港ドル(日本円換算:約3万4000円)の約束で借り受け、この男及び別の見知らぬ女から紹介された4人(不法入境2人、オーバーステイ2人)の客に月額1000〜1500香港ドル(約1万7000〜約2万5000円)で貸していたという。

 また、運営役の夫婦が偽造の入境申報表(マカオ入境時に発行される氏名、旅券番号、滞在期限などを印字したフォーム)を計4枚、客のうち不法入境の1人が偽造入境申報表と偽造旅券(中国本土居民用の香港マカオ通行証)1冊を所持していた。

マカオ治安警察局による無認可宿泊施設への立入検査時の様子=2023年3月27日(写真:マカオ治安警察局)

 不法入境の3人について、2021〜2022年にかけてマカオで犯罪歴があり、入境禁止措置の適用期間中だったが、警察の調べに対し、今年2月に密航によりマカオ入りし、カジノ施設をめぐってギャンブルに興じていたと供述しているとのこと。オーバーステイの3人は2021年11月〜2022年9月に本来の滞在許可期限を迎えており、このうち1人について警察のデータベースと合致せず、虚偽の身分情報を申告した可能性があるとした。

 警察では、引き続き運営役に部屋を貸して客を紹介したとされる男、客を紹介した女、大家と直接契約していた本来の借主の行方を追跡中としている。

違法宿泊施設で発見された不法入境及びオーバーステイの男女6人の移送時の様子=2023年3月27日(写真:マカオ治安警察局)

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