マカオ不動産市場、今後5年も黄金期継続—不動産大手

マカオ不動産連合商会(房地產聯合商會)副理事長、中原(マカオ)の石寶董事が19日、今年から今後5年間、住宅家賃、不動産価格ともに、それぞれ平均10%、20%の上昇となるなど、マカオの不動産マーケットが黄金期を迎えるだろうとの見通しを語った。

10月20日付地元有力紙「澳門日報」が報じた。マカオではゲーミングラインセンスの対外開放を行った2003年以来、5年ごとに大きな発展の変化を遂げており、今年が3度目の5年間のスタートとなる。

近年、マカオの不動産市場は急速な発展を遂げており、市民の中には外籍投資家による投資がその要因と懐疑的な捉え方も存在する。しかし、最新の統計によると外籍投資家による不動産投資の比率はたった2%に過ぎず、マーケットの主役は地元市民というのが正しいに認識。地元市民が自家用に不動産を取得する動きは、不動産価格の安定を下支えする大きな要因となるとの見方。

マカオではゲーミングライセンスの対外開放以来、ゲーミング産業、観光業の興隆が続いており、入境旅客数も増加の一途。また、今後さらに大型プロジェクト建設が進む中、就業人口の増加に伴う不動産需要が高まると予想される。

未完成物件に対する投資を制限する、いわゆる「樓花法」が今年6月に施行され、市場への新築物件の供給が大幅に減少。今年第3季は新築の供給がゼロとなっている。香港の場合、人口増加と新築住宅供給の比率は3:1というが、マカオは10:1。潜在需要が高いとみる。

今後、2016年に開通を予定している港澳大橋、横琴新区の開発進展も、マカオの不動産マーケットにとって、プラスに作用するものとみられる。また、大型カジノのプロジェクトが生み出す雇用により、域外から多数の労働者が流入することも予想される。

一般的に不動産マーケットの上昇周期は長くて10年といわれるが、マカオの場合は2003年が最も低い位置にあり、そこから継続して上昇を続けている。マカオを取り巻く周辺マーケットには依然として不安要素もあるが、マカオ自体は高い内需、充実のキャッシュフロー、供給不足、さらに数々のインフラ建設プロジェクトと経済活性化策により、引き続き優勢を保ち続ける見通し。政治環境が安定していることも、投資家にとって安心材料となる。

これまで、一般的にマカオの不動産価格は香港の3分の1と言われてきたが、近年は約半分となり、一部エリアでは香港並みとなりつつある。今後、ラグジュアリー物件を中心に、香港を超えるものが出現する可能性も十分にあるという。

不動産マーケット(写真はイメージ)―本紙撮影

不動産マーケット(写真はイメージ)―本紙撮影

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